「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「こうして新地名は誕生した!」(楠原佑介)

    


こうして新地名は誕生した! (ベスト新書)


ワタシの生まれ故郷、新潟県東頸城郡松之山町十日町市に併合され、名前が消えた。淋しい……。


この本は、平成の大合併で生まれたびっくり!フシギ?地名の由来を完全検証した本。これは、地理好きのワタシにはサイコーにオモシロイ!そのエッセンスを紹介紹介しよう。


・「漢字の『杜』という字は中国ではヤマナシのこと北杜市山梨県北部一帯の峡北七町村を表すのにピッタリの名。これ以上は考えようもない。素晴らしい新市名でしょう」と釈明し続ける相手の話を遮って、私は叫ぶように断言した。
「いい加減にしてください。県名の「山梨」は「ヤマナシの樹が生えていた」から命名されたものではない。明治4(1871)年、甲府を改称して現名の山梨県になったが、これは古代からの山梨郡の名によったもの。変えたのは、山梨・八代両群で住民らが決起した騒動に配慮したもの。地名「山梨」は「山を成した岡」つまり「山状に盛り上がった岡」という同義反復表現の地名である。


ヤマナシを同義の漢字「杜」の一文字で表すのは、漢訳。植物名であるとともに、古くからの中国の地名であり、姓としても多様された。随・唐時代以来、長安(現・西安市)の南東郊にある杜陵という地名は広く知られていた。中国人が「北杜市」の市名を聞けば、彼らは「杜陵」の地名を思い浮かべるに違いない。そして「日本人はまた、中国の地名をパクった!」と考えるだろう。誤解されるような新造市名をつける日本人のほうが、明らかに軽率で愚かですらある。


その他、「1500年前の国造名を復活しよう」「誇大呼称」をいただいた新市名」〜「太平洋市」「瀬戸内市」「四国中央市」「北杜市」「南セントレア市」「千曲市」「阿賀野市と阿賀町」「四万十市四万十町」「歴史が泣く奥州市」「茨城県筑西市」に疑問を呈す」「つくばみらい市に本当の未来はあるか」など。


佐渡両津市佐渡市になったんだよねえ…。いわき市「平駅」→「いわき駅に変わったときも驚いたけど。風情のある、歴史ある名前が消えるのは淋しいねえ。オススメです。(・。・)


    


こうして新地名は誕生した! (ベスト新書)