ワタシの生まれ故郷、新潟県東頸城郡松之山町は十日町市に併合され、名前が消えた。淋しい……。
この本は、平成の大合併で生まれたびっくり!フシギ?地名の由来を完全検証した本。これは、地理好きのワタシにはサイコーにオモシロイ!そのエッセンスを紹介紹介しよう。
・「漢字の『杜』という字は中国ではヤマナシのこと。『北杜市』は山梨県北部一帯の峡北七町村を表すのにピッタリの名。これ以上は考えようもない。素晴らしい新市名でしょう」と釈明し続ける相手の話を遮って、私は叫ぶように断言した。
「いい加減にしてください。県名の「山梨」は「ヤマナシの樹が生えていた」から命名されたものではない。明治4(1871)年、甲府県を改称して現名の山梨県になったが、これは古代からの山梨郡の名によったもの。変えたのは、山梨・八代両群で住民らが決起した騒動に配慮したもの。地名「山梨」は「山を成した岡」つまり「山状に盛り上がった岡」という同義反復表現の地名である。
ヤマナシを同義の漢字「杜」の一文字で表すのは、漢訳。植物名であるとともに、古くからの中国の地名であり、姓としても多様された。随・唐時代以来、長安(現・西安市)の南東郊にある杜陵という地名は広く知られていた。中国人が「北杜市」の市名を聞けば、彼らは「杜陵」の地名を思い浮かべるに違いない。そして「日本人はまた、中国の地名をパクった!」と考えるだろう。誤解されるような新造市名をつける日本人のほうが、明らかに軽率で愚かですらある。
その他、「1500年前の国造名を復活しよう」「誇大呼称」をいただいた新市名」〜「太平洋市」「瀬戸内市」「四国中央市」「北杜市」「南セントレア市」「千曲市」「阿賀野市と阿賀町」「四万十市と四万十町」「歴史が泣く奥州市」「茨城県「筑西市」に疑問を呈す」「つくばみらい市に本当の未来はあるか」など。
佐渡も両津市→佐渡市になったんだよねえ…。いわき市の「平駅」→「いわき駅」に変わったときも驚いたけど。風情のある、歴史ある名前が消えるのは淋しいねえ。オススメです。(・。・)