「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「夢を食った男たち「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代」(阿久悠)

 


夢を食った男たち―「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫)


子どもの頃、大好きだった番組が「スター誕生!」。歌手になりたかったワタシ、出たかったなあ!(笑)(・∀・)


「70年代は歌謡曲の黄金時代だった。テレビ番組「スター誕生」は、百恵、淳子、昌子の「花の中三トリオ」をはじめ、数々のスターを産み出し、一大ムーブメントを巻き起こした。60年代後半からGSブームやピンク・レディー小泉今日子らアイドル全盛時代を作り上げた阿久悠による同時代ドキュメント」そのエッセンスを紹介しよう。


・神がかり的なことを言うようだが、至極平凡な少年少女の輪の中で一人だけ、浮き上がって見える、あるいは、淡い蛍光色に光るように思える少女がいた。彼女自身が発散している、彼女自身も気づかぬ何かが立ちのぼっているとしいか言いようがなかった。それが桜田淳子だった。音痴でなきゃいいがな、とぼくは言った。


桜田淳子の出現は、少々大仰な言い方をすると、それまでどことなく曖昧であった審査基準、つまり、ぼくらが求めているテレビの時代のスター歌手のイメージを、決定づけるだけの効果があった。彼女が存在し、彼女が歩くことが、時代の旗振り、今風に表現するならトレンドを決定できると思ったのだ。第四回決戦大会で、実に25社ものプロダクション、レコード会社の指名を受けてチャンピオンになっている。これは番組10年の歴史の中でも最高の数で、それを破るどころか、接近するものさえいなかった。


・放送期間中、延べ200万人強の少年少女が応募し、91人(89組)が合格して、レコードデビューした。20%近い視聴率を10年つづけ、200万人以上にスターになる幻想を抱かせ、人によっては決意させ、森昌子桜田淳子山口百恵片平なぎさ岩崎宏美伊藤咲子ピンク・レディー柏原芳恵石野真子小泉今日子中森明菜ら同世代の少女をスターにしてしまった現象を見ると、ある世代をどれくらい揺り動かしたかがわかるのである。


・極端な言い方をするなら「スター誕生」の第一号は、都倉俊一であったということである。これは誰も考えていなかった。


特に個人的には、「黒木真由美とギャル」「ピンク・レディー清水由貴子」「ピンク・レディーVSキャンディーズが良かった。懐かしい。

あの頃の時代の空気と息吹を感じる。いいなあ。よかったなあ。オススメです。(・∀・)


 


夢を食った男たち―「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫)