私はほとんどテレビドラマを見ない。でもいまこんなドラマが流行っているなあ…というのは知っている。
そのうち「月9」というドラマができ、時代は昭和から平成へ、21世紀へと変わっていった。
さて、この本。「1989年4月にフジテレビのドラマ枠となってから、都会を舞台にした若い男女の華やかな恋愛物語を徹底化させた「トレンディドラマ」で革命を起こし、爆発的なヒットを飛ばしてきた「月9」。ヒロインの最新ファッションや人気スポット以上に、人々を熱中させたものは何だったのか?私たちは何を投影し、共感したのか? 絶頂期の『ロンバケ』を含む三十九作品を中心に、「月9」が連続ドラマの頂点に立つまでの十年の軌跡をたどる。ドラマこそ今を映すジャーナリズム。恋愛ドラマとバブル経済と日本の興亡が重なる壮大な歴史ノンフィクション」そのエッセンスを紹介しよう。
・フジテレビの月曜9時枠は、1987年からドラマ枠となった。その特徴としては
「職業を持つ女性」が主人公であること
「現代の東京」が舞台であること
「恋愛」が重要な位置を占めること
数人ずつの男女が主人公の群像劇であること
若い主人公たちの「親」と「故郷」と「過去」が出てこないこと
スタジオでのセット撮影よりもロケが多用されること
主題歌があり、クライマックスになると流れること
衣裳やロケ地がタイアップでること
などが挙げられる。
・この本は「月9」の歴史を、1987年から最初の十年を中心に、文字通り「歴史」として描くものだ。ドラマのなか、芸能界、現実の世界、という三つの時空間をパラレルに記していく、メタノンフィクションとなる。そのなかでも、次の4つが大きな流れとなる。
1 「時代のヒロイン」の座が、浅野温子・浅野ゆう子から、鈴木保奈美、中山美穂へと移行する女優たちの世代交代。
2 木村拓哉が「時代のヒーロー」になっていくサクセスストーリー。
3 ドラマ作りの中心が「作家主義」から「プロデューサーシステム」へと移行し、さらにまた「脚本家への時代」へと移るテレビドラマ発展史。
4 フジテレビという企業の盛衰。
これらが「月曜9時」というう場で絡みながら、進んでいく。
特に、「欽ドン!→オレたちひょうきん族」「金八先生から出た田原俊彦ら」「トレンディドラマの確立」「昭和の終わり・平成の始まり」「時代のヒロイン誕生とSMAPデビュー秘話」は、時代の流れと変化を改めて感じるねえ。
私は、「教師びんびん物語」「101回目のプロポーズ」しか見てないけど。オモシロカッたねえ。また観たいねえ。オススメです。(・∀・)