「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「田中角栄「情」の会話術」(向谷匡史)


田中角栄 「情」の会話術 -相手を熱くし、人を動かす言葉の極意-


新潟県が生んだ天才政治家、田中角栄。昨年も石原慎太郎氏の小説がベストセラーになったね。(╹◡╹)


言葉の魔術はいかにして生み出されたのか?単なるレトリックやコミュニケーション術を超えた、角栄の“名言力"の肝を作家・向谷匡史が「情(じょう)」をキーワードに読み解く」そのエッセンスを紹介しよう。



人の心を揺さぶるのは「言葉」である。人の心を虜にしたのが角栄だ。「政治とは何か」と問われて「生活である」と即座に核心を衝いた角栄「人間関係とは何か」と問えば「会話である」と、これも即座に喝破してみせるに違いない。


意外なことだが、角栄はかつて演説を苦手とした。シャイで、初出馬のときは恥ずかしがって、タスキをかけることも、有権者と握手することもできなかった。演説のあまりの下手さに「越山会の女王」と呼ばれた佐藤昭子はうつむいたまま、顔を上げることもできなかった。角栄はヤジを飛ばされ、あきれられ、そして落選する、角栄の「会話術」の原点はここにある。


・本書は角栄の会話術」がなぜ人の心を揺さぶるのか、この一点に立って徹底分析した。誰よりも切れ味が鋭く、そいてフトコロが広い。「ユーモア」「わかりやすいたとえ話」「効果的な数字の使い方」「エピソード」「相手目線での話」「迫力」など、角栄が努力で体得した「会話術」のすべてをノウハウとして一冊にまとめた。


・「大切なことはみな、難しい言葉ではなく、誰にでもわかる、平易な言葉で書かれている。真理とは、長たらしい言葉ではなく、もし長くて説明が難しい場合には、どこかにウソがあると思ったほうがいい」


角栄は、見知らぬ人が事務所にやってくると、開口一番、「おい、メシ食ったか」を声をかけ、相手が少しでも返事をためらっていると、「メシを取ってやれ!」と秘書に命じた。


角栄は「相手の目線」に下りていって話す新潟県の地元選挙区民に「みなさん、ご無沙汰しております。先日、母が亡くなり、私も六反の田んぼを相続して百姓になりました!これからは西山町(実家)が私の住所で、東京の目白は東京の宿だ!」


初めに結論を言う。これが角栄の会話術だ。自分も結論から言うし、相手にもそれを求めた。時候の挨拶はもってのほかで、「用件は何だ!」と怒鳴りつけられ、初めて訪れた人は腰を抜かさんばかりに驚いたー一日300人からの陳情客をさばく「角栄の時間管理術」としてしられる。


比喩を用いた話術で、角栄の右に出る政治家がいない角栄が用いる「たとえ話」は視覚的なのだ。具体的な光景となって、頭のなかに像が立ち上がって浮かんでくる。


角栄演説の「五大要素」

「金銭欲」「自己保存欲」「プライド」(デール・カーネギー)そして「一体感」「本気」


角栄が相手を人前で誉めるとき、三つの話し方をする。「具体例」「たとえ」そして「笑い」だ


特に、「ウソはつくな、夢を熱く語れ」「相手が聞きたいことを第一声で放つ」「“なぜならば"の説明は回転木馬方式で」「ミエミエのお世辞にしない『誉め言葉』の鉄則」「挫折や失敗を自己PRに使う」「断る時ときはハッキリと、誠意をもって」「愚問をテコにして、相手を取り込む」「響く言葉は本気の気配りから生まれる」
などは使えるねー。オススメです。(´⊙ω⊙`)




田中角栄 「情」の会話術 -相手を熱くし、人を動かす言葉の極意-