「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ニッポン見便録 アジアのトイレ評論家による高速道路トイレ紀行」

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ニッポン見便録


私は前世が「ちくわ」だと思うくらいトイレが近い。食べるとそのまま出てしまう。(笑)とくに「大」は「小」よりも早いかも。ブラーっときてピッと用を足して出る。「ブラッド・ピッド」状態である。(笑)


さてこの本。トイレ本だよー。オモシロイよー。「アジア各地のトイレを検証してきた、トイレ評論家・斉藤政喜のトイレ本。 妻を連れ、高速道路のサービスエリア/パーキングエリアのトイレに寄り、独自の視点で観察。 トイレこだわり派に贈る一冊」そのエッセンスを紹介しよう。


・友人にけしかけられた。「高速道路のトイレがすごいんだよ。とくに新東名はびっくりするくらいトイレがよくできている。『アジアのトイレ評論家』なんだから、ちゃんと見ておかなきゃ。あれは日本の文化だと思う。外国人旅行者が増えてみんな、トイレに入ってびっくりしてる。あの姿を見ると日本人として誇らしく思えるんだ。高速道路のトイレはどこも同じだと思うだろ。ところが違うんだよ。場所によって特色が出てるんだ。見る価値は絶対にある。


排泄後の処理に関して、紙で拭く人種と水で洗う人種がいる。インドやインドネシア、タイなどが後者であり、トイレットペーパーを使わずに水で洗浄している人々は少なくないのだ。


・最近の高速道路のトイレは洋式便器と和式便器の比率は9対1になっているという。(個室が10以上あるトイレ。10に満たないトイレの場合は和式便器の比率が高くなる)つまり、一般家庭で洋式便器が主流になろうとも、洋式便器しかない高速道路のトイレは存在しないのだ。便座に肌が触れる洋式便器に抵抗を感じる人もいるし、腰掛けるよりもしゃがんだ姿勢のほうが排便しやすいという理由から和式便器を愛用する人もいる。


・また韓国ではトイレットペーパーは便器で流さずに備え付けのゴミ箱に捨てる習慣が残っている。水洗トイレが普及したてのころの韓国は排水管が詰まる事故が頻繁に起きたため、年配の方々はゴミ箱に捨てる習慣が根付いているらしいのだ。


・用足しを終えて外に出るとき、清掃員の人々が「ありがとうございました。お気をつけて」と声をかけて頭を下げていることに感動した。お金も払っていないのに「ありがとうございました」なんて、他の国では考えられない。嫌みもお仕着せの感もまったくなく、利用者に対して清掃員たちは素直に感謝の言葉を述べているのだ。日本人の誇りがここにもある、と感動した。


・洋式便器の個室に入れば一目瞭然だが、用足しをするとき人々は扉を開けて中に入ったら180度方向転換して入り口を向いて便器に腰掛ける。これが世界のスタンダードなのだが、日本だけ排泄の向きが逆なのだ。なぜか?


・ひとつは日本が平和だからという説。もうひとつは、かつての日本人は社交が苦手で没個性を美徳とする横ならび意識が強かったから、という説。つまり日本人は頭隠して尻隠さず、の国民性だから、扉に尻を向けたレイアウトが合っているのだ。


・改修されたトイレ、新設されたトイレにはそれぞれ特色があり、意味がある。そしてトイレの仕事に誇りを持った人々や、情熱を傾けている人々がいる。高速道路のトイレがよくなればみんなが幸せになれると信じている人々がいる。たかが、トイレ、されどトイレ。本書によって、世界に誇れる日本の文化というべきトイレがあることを知った。積極的にSA/PAに寄って休んでいってもらいたい。そのゆとりが交通事故を減らす、トラブルを回避できると、僕は信じている。


さあ!積極的にトイレに行こう!(と、いわなくても行っちゃうんだけどね。)オススメです。(╹◡╹)


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ニッポン見便録