「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「田中角栄 巨魁伝」(大下英治)

  


田中角栄 巨魁伝 (朝日文庫)


わが故郷、新潟県が生んだ、天才宰相・田中角栄。(・∀・)
その「情」の深さを武器に徒手空拳で昭和という時代を駆け抜けのし上がった軌跡を、田中軍団、元秘書等関係者を中心に第一人者が描く。「もし今、角さんがいたら…」。戦後70年、政治不信、リーダーシップ不足、国民無視の政権、閉塞感といった現状から、国民の琴線に触れる数々の言葉と「対話型のソフト保守」、人情味あふれるエピソードを数々遺した田中角栄人間力が今また待望されている。数多くの側近たちからの証言をもとに昭和の巨魁・田中角栄の実像に迫る」そのエッセンスを紹介しよう。


石原慎太郎「角さんだったら、つくばエクスプレスの沿線あたり一帯に、10万人規模の被災者を受け入れる新しい町や村を即座に造っただろう。そういう発想ができる唯一の人だった」


・(石破二朗が息子、石破茂に)「(ロッキード事件で逮捕後)おまえは、田中に会ったことがあるか。少なくとも、オレはおまえより田中を知っている。会ったこともない人間をテレビや新聞の報じるままに批判するのは嫌いだ。それに、だいたい田中は、5億円を受け取っていない。田中がもらっていないと言っているのだら、もらっていなんだよ。いいか、おまえに言っておく。人を信じるというのは、そういうことだ


・(石破茂に)「きみねえ、鳥取の葬式にきてくれた3500人、その全員にお礼参りをしろ。きみねえ、選挙の第一歩は、お礼参りだよ。」「わたしは、銀行員として一生を送るつもりなんですが」「何が銀行だ!きみが出るんだ!きみは、代議士になるんだ。きみねえ、お父さんがこれまで築いたものが、どうなってもいいのか。きみのお父さんは、これまで鳥取県のお世話になってきたじゃないか。知事を15年やり、参議院7年、さらに大臣も務めた。きみは自分さえ良ければ、それでいいのか!そんなことできみねえ、石破二朗セガレとは言えないよ


大平正芳「田中とは、絶対に一対一で会ってはいかん。あいつは、人間じゃない。霊能者だ。一対一で会うと、必ずあいつの言うことを聞かされてしまう。必ず複数で行け」


・「織田信長豊臣秀吉徳川家康の三人の武将のうちでは、おれは、信長のような生き方をしたい!おれは、人の10倍、燃えてみせる!


「10日かかるものは、5日でやれ!たくさん稼げば、給料も、二倍、三倍と払う!」


自分が田中角栄である。ご存知のように、わたしは高等小学校卒業。諸君は全国から集まった秀才で、金融財政の専門家だ。しかし棘のある門松は、諸君よりいささかさ多くくぐってきている。今日から諸君と一緒に仕事をすることになるのだが、わたしは、できることはやる、できないことは約束しない。これから、一緒に仕事をするには、お互いをよく理解することだ。今日から、大臣室の扉は常に開けておくから、我と思わん者は誰でも訪ねてきてくれ。上司の許可はいらん。仕事は諸君が思うように、思いっきりやってくれ。しかし、全ての責任は、この田中角栄が負う。以上


・田中の人心掌握術には、独特のものがあった。午前中に平均300人にもおよぶ客をさばく。それだけの人数をさばきながら、一人ひとりの心を自分に惹きつける術を知っていた。


・(小沢一郎に)「よし、思いきってやってみろ。親の七光をあてにしてはいけない。金は、使えばなくなる。選挙区をしらみ潰しに歩け。戸別訪問は三万軒だ。とにかく名刺をもって歩け。地元の状況を、完全に把握しろ。どこの道路に、どんな有力者の家が邪魔していて、そこに道路が通らないのか。どこの神社の階段が何段あるかまで、一木一草を知れ。選挙区の人間を、とことん知り尽くさねばいかん。一軒一軒まわっているうちに、その地域の主要な産業や実態がわかる。地方の選挙区は、日本の縮図だ。その地域を見ていれば、いま日本が、どうなっているかを想像することができる。辻説法は、5万回だ。3分でも5分でも辻立ちをして、自分の信念をしゃべれ。山の向こうを見ても、援軍は来ない。自分でやり抜いてこそ、初めて当選の可能性が生まれるんだ」


スゴいなあ、このバイタリティ!やっぱり新潟県民は「情」があるよねー!超オススメです。下記の本も併せてどうぞ!


田中角栄「情」の会話術」(向谷匡史)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20170824


日本列島改造論」(田中角榮
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20160805


田中角栄 戦後日本の悲しき自画像」(早野透
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20130606


BOOK〜『田中角栄 その巨善と巨悪』(水木楊)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20120606


BOOK〜角栄語録の神髄…『究極の人間洞察力』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20070918


  


田中角栄 巨魁伝 (朝日文庫)