「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「びりっかすの神さま」(岡田淳)

  


びりっかすの神さま (偕成社文庫)


数年前にトイレの神様という歌がヒットしたけど、この本は「びりっかすの神様」です。(・∀・)


「転校してきた4年生の始(はじめ)が座った席は、教室の一番後ろ。そこは成績の一番悪いものの席だった。ところが、その席にすわったとたんに、不思議な小さなよれよれの上着をきた男の人の姿が見えはじめる。それが天使の羽が背中についた「びりっかすさん」だった。りっかすをとったものだけが、びりっかすさんが見えて、びりっかすさんと心の会話をすることができる、するとこぞってみんなびりっかすを取ろうとする」すると……そのエッセンスを紹介しよう。


「はじめは、まじめな、みじめです」わらいがはじけた。先生もわらった。わらっただけではない。ひとつつけくわえた。「そりゃ、いじめだ」


・お母さんは、ぼくにがんばってほしくないっていってるんだ。ひとに勝とうなんて思うなっていってるのさ。ひとに勝つためにがんばるのはおかしい、といったのだ。


・「いいか。830個のりんごを、十人でわけるんだ。な、わかるだろ」
おい、始。どうして算数ってやつは、この、りんごをわけたがるのかね。たまにはうめぼしとか、らっきょもわけてみりゃいいのに。ギョーザやシューマイでもないね


・「あなたの足のはやいのは知っていたけど、一番になったとき、感動しちゃった。一番になるためにがんばるな、なんてお母さんいったけど、ほんとにうれしかったわ」

始は、すこし考えてからいった。

「ぼくもうれしかったよ、でもね、お母さん。ぼく、一番になるためにがんばったんじゃないと思うな」「それ、どういうこと?」

「本気で走ったってことさ。みんな、本気で走ったんだよ、お母さん。ほかの組の子も」


なかなか深いなあ…。これでイジメがなくなるかもしれないねえ。オススメです。(・∀・)


  


びりっかすの神さま (偕成社文庫)