「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「魔法の糸 こころが豊かになる世界の寓話・説話・逸話100選」

  


魔法の糸―こころが豊かになる世界の寓話・説話・逸話100選


この本はスゴイ!早くも今年のベスト10入り間違いなしっ!!!(・∀・) 670ページの大著!読むのに一週間かかりましたー!


人生で一番大切なことってなんだろう?ギリシア神話イソップ物語、O・ヘンリーの小説、歴史上の人物エピソードなど、時代を超えて読み継がれる、選りすぐりの物語の数々!大人から子どもまで、すべての人々に生きる勇気を与えてくれる人生の道案内」どれも紹介したいのだけど、タイトルのお話のエッセンスを紹介しましょう。



【魔法の糸】


ピーターは今やっていることをどうしても楽しむことができません。いつも先のことに憧れたのです。冬になると、早く夏にならないかと願い、夏になると、スケートやソリ遊びや暖かい暖炉の火がなつかしくなりました。学校では早く一日が終わらないかと願っていました。日曜の夜には「休みの日だけだったらいいのに……」とため息をつきました。


年老いたおばあさんの手には銀色のボールがあり、ボールからは金色の絹糸が垂れています。


ピーターはわくわくしながら、金色の糸に触れました。「これはおまえの人生の糸だよ」とおばあさんは答えました。「糸にさわらなければふつうに過ぎていくよ。でも、もしも、もっと時間が早く過ぎて欲しいなら、この糸を少しだけひっぱるのさ。そうすると一時間が一秒のように過ぎ去ってしまう。だけど注意をしておくよ。一度ひっぱった糸は決して元に戻せないからね。ひっぱった糸は煙のように消えてしまうのさ、さあ、ボールはおまえのものだ。でも贈り物のことをだれにもしゃべってはいけないよ。しゃべった日にお前は死ぬことになる。さあ、このボールが欲しいかい?」


「どうかな……たしかに魔法のボールは素晴らしいものです。苦しいことはみんな避けてくれたし、待たなくても欲しいものが手に入りました。でも人生はあまりに早く過ぎ去ってしまった気もします。自分に起こったことを……それがよいことでも悪いことでも……心に染み込ませる時間がなかったような気がするのです。もう残された時間が少ないので糸を引くこともできません。死が早まるだけです。あなたの贈り物が、私に幸運をもたらしてくれたとは思えないのです」


その他、「プリーズ」「王様と鷹」「蛙と井戸」「触れるものみな黄金に」「人にはどのくらいの土地が必要か?」「かわいいお日さま」「ひしゃくの伝説」「ラビット氏の感謝祭のディナー」「美女と野獣」「おばあさんのテーブル」「馬蹄の鋲がなくて」「カエルとヘビが一緒に遊ばないわけ」などなど。


どれも名作揃い。朝礼ネタにも使えるね。超オススメです。(・∀・)


  


魔法の糸―こころが豊かになる世界の寓話・説話・逸話100選