「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「音楽の感動を科学する ヒトはなぜ“ホモ・カントゥス”になったの


音楽の感動を科学する ヒトはなぜ“ホモ・カントゥス"になったのか (DOJIN選書35)


子どものころから音楽が好きで、15歳からギターを初め、歌を歌うようになって37年になる。私の人生にとって音楽はなくてはならないものなのだ。(・∀・)


さて、「なぜ音楽はあるのか?音楽を聴いて感動するのはなぜか?なぜ私たちは音楽に魅せられるのか?そもそも音楽とはなんなのか?」は、未だに解明されていないのだそうだ。


ヒトはなぜ、音楽するヒト=ホモ・カントゥスとなったのか?その謎に迫る。そのエッセンスを紹介しよう。


・最近の科学的研究によって、音楽がヒトの健康によい影響を与えることがわかってきた。実際、音楽を生活に取り入れ、楽しんでいる高齢者には、健康で長生きする人が多い。しかし音楽がなぜ効くのかわからないのだ。さらに言えば、音楽がなぜ楽しいかすら科学的に説明できないのだ。そうした事実とは無関係に、音楽は使われている。


無人島に流れ着いたとする。助けはこない。いずれ死ぬというとき、目の前に、パンと音楽があったとする。あなたならどちらを選ぶ?」実は毎年、大学の講義で学生たちにこう尋ねるのだが、音楽を選ぶ学生がけっこういる。この選択はあながち間違いではない。なぜならば、音楽はそのために存在してきたと言ってもよいからだ。すなわちストレス・コントロールだ。ストレスがある限り、音楽は必要とされる


「文字のない文化はあっても、音楽のない文化はない」これは私の口癖だ。これは考えてみれば不思議なことだ。


・楽器と科学技術の関係を調べると興味深いことがわかる。それは、時代を超えて、時々の最先端の科学技術が楽器(音楽)に応用されていることだ。オルガン、管楽器、シンセサイザーなど。これは、ヒトが音楽に対して尋常でない執着心を持っている証拠だ。


・音楽才能には遺伝の影響が大きいことはほぼ間違いない。また、音楽才能は、健常(健康)状態と同居することが少ないようだ。どうやら才能にはなんらかの代償がとも伴うようである。


すぐれた音楽能力、数学能力や言語能力を持つ人は、男女を問わず一般の人と比べて二倍もアレルギーになりやすい。そしてそういう人は(物事を知覚するのに)右脳をよく使っている。また、音楽能力(才能)がある人には左利きが多い。左利きの人や、失読症、読書障害、自己免疫疾患の人は、空間知覚認知能力がすぐれており、男女とも、男女とも高い数学能力、作曲能力を示す。


・かなり以前から、音楽家と非音楽家心理的差異については、心理学でも言われてきた。それによると楽家は両性具有、すなわち男性と女性両方の特徴を持っている傾向が強いとされてきた。テストステロンとエストロゲンは、性度(男性的か女性的か)を示す指標としても使われる。音楽家のテストステロン値を調べたところ、非音楽家に比べて男性では低く、女性では逆に高いことがわかっている。


不幸にして(?)音楽の才能に恵まれていると、どうやら体にとっては面白くないことが多いようだ。創造力あふれる作曲家にとって、音楽はまさに諸刃の剣であるかもしれない。


ヘンデルベートーヴェンショパンシューベルトチャイコフスキードビュッシー、ラベル、サン=サーンス、フォスター、グリーグマーラージョーン・バエズミック・ジャガーエルトン・ジョンボーイ・ジョージ、デヴィット・ボウイ、レナード・バーンスタインなどなど。ここにあげた人たちは、いずれもゲイかレズビアン、あるいはバイセクシュアルの音楽家たちだ。これ以外にもゲイかレズビアン、あるいはバイセクシュアルの音楽家は多い。しかもすぐれた音楽家ほど、そうした傾向にある。ただ、偏見や差別があるため、自ら明らかにすることを避けているだけだ。音楽はゲイなどホモセクシャルの人びとによって創られたと言っても過言ではないだろう。実は音楽だけではない。ファッションやデザインなど、要するにクリエイティブな分野ではホモセクシャルサブカルチャーが新しい文化をつくってきた。


「音楽の才能は遺伝か環境か」はやっぱりあるんだね〜。音楽好きの人には特に、オススメです。(・∀・)



音楽の感動を科学する ヒトはなぜ“ホモ・カントゥス"になったのか (DOJIN選書35)