感動した。スゴイ!この本は、今年読んだ本の中でベスト3に入るだろう!全人類必読の書である!(・∀・)!
読み進めていくうちに、動物への感謝の想いがふつふつと湧いてくる。手を合わせたくなる。
「人類の発展に大きく貢献し、生活様式に多大な影響を与えた動物と、人間とのかかわりを、幅広い視点からとらえる」そのエッセンスを紹介しよう、
・人間は、生産しないで消費する唯一の生き物だ、乳も出さず、卵も生まず、鋤を引く体力もなければ、ウサギを捕まえられるほど足も速くはない、それでも人間はあらゆる動物の支配者なのだ。(ジョージ・オーウェル「動物農場」)
・動物の産物や働きは、人間が必要とする食料や衣類を提供してきただけではない、生きのびるための戦いから人間を開放し、その結果豊かな文明が生まれ、発達してきたのだ。動物がいなければ、人間の歴史はもっと貧相だっただろうし、未来への道もーいつかそれが現実となる日が来るかもしれないがーもっと短くなるかもしれない。
【蚊】
本書で蚊を扱うのは、何世紀にもわたって何百万もの人や動物の死ををまねいてきた殺し屋だからだ。黄熱病、デング熱、チクングニア熱、マラリアなどの死にいたる病の病原体を運ぶ種類もある。1900年には、蚊が媒介したマラリアが原因で、世界中で300万人が亡くなった。
【ウシ】
牛は、本書でとりあげる動物の中で、おそらくもっとも重要な食用、実用、商用動物である。ウシのおかげで食肉と、あらゆる乳製品の原料となる牛乳が手に入り、それを使わない料理は想像することさえ難しい、牛の飼育は、アメリカの大規模農場や、遊牧生活、酪農業など、さまざまな文化の土台である。
【イヌ】
人間がはじめて家畜化した動物は狼だった。望みどおりの大きさ、姿、色、気質といった特徴を手に入れるために、はじめて選択繁殖したのも狼だ。その結果、何百種類もの犬種ができ物資の輸送や狩猟、家畜の飼育で人間を助け、経済発展に大きく貢献してきた。しかし現在、犬はペットになり、家族の一員とみなされている。
【ニシン】
大西洋ニシンは現在も重要な市販魚だが、中世の時代、北ヨーロッパの大国は富と権力の基盤をニシンの取引で築いた。「ギネス」によると海でもっとも数の多い魚だそうだ。
【ハト】
鳩は昔から人間の友であり、その家畜化は先史時代にさかのぼる。禁煙では戦時中にメッセージを伝える重要な役割を果たしている。最初は食用として家畜化されたが、強い帰巣本能があるとわかってから、電信機が発明されていない時代、鳩は迅速な長距離通信の数少ない手段のひとつだったのである。
【ウマ】
馬は、文明の発展に最大の影響を与えた動物だ。しかし馬が重要視されるのは、肉や乳の供給、人や物資の輸送や連絡手段、農業分野での貢献だけが理由ではない、20世紀初頭に戦争が機械化されるまで、太古の時代から兵士の乗り物として好まれたためである。
【ネコ】
猫は便利な製品も生まなければ、人間のために働きもしない、それでも地上でもっとも機長な家畜動物のひとつだ。猫がもたらすのは人間の飼い主というよりむしろ、恐れ多くも猫が生活空間を貸し与えてくれている人間、というべきかもしれない。
【ノミ】
歴史をもっとも変えた動物は、牛でも馬でも羊でもなく、ノミである。過去1200年間、ケオプスネズミノミは、無数の死者を出した3つの病気の大流行の原因となり、そのたびに人間の文明を方向転換させた。
【ヒト】
人間は地球上でもっとも繁栄している哺乳類である。そのあまりの繁栄ぶりに、増え続ける人口を支える自然資源をいつか使い果たすかもしれない。人類は環境に体を適応させることによってではなっく、技術や知識を駆使して環境を自分たちに適応させることで、赤道直下から北極圏まであらゆる気候帯に定住した。人類は地上に姿を現して依頼、新たな風景をつくり、植物や家畜動物を導入して自然環境を自分たちの好みに合うように変えてきた。いまや人類はみずからの遺伝子コードを解読している。私たちは進化の次の段階にのりだし、病、老い、もしかしたら死そのものをこの世から消すことになるかもしれない
その他、「ミツバチ」「ミンククジラ」「カイコ」「ラクダ」「オオカミ」「ヤギ」「ビーバー」「コイ」「カイガラムシ」「ショウジョウバエ」「ロバ」「ハヤブサ」「ニワトリ」「ハクトウワシ」「ヒル」「ゾウ」「ミミズ」「ミドリゲンセイ」「ウサギ」「ヒツジ」「チンパンジー」「ライオン」「アザラシ」「シンジュガイ」「コウモリ」「トナカイ」「ドードー」「ネズミ」「ブタ」など。
ぜひ、小学校の授業の教科書として使用して欲しい。超オススメです。(・∀・)!