「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「機長からアナウンス 第2便」(内田幹樹)



機長からアナウンス 第2便 (新潮文庫)


以前ここで紹介した本。オモシロイかったし、アクセス数も上がったよねー!(・∀・)


「機長からアナウンス」(内田幹樹)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20160824


その第二弾はまたまた。これもオモシロイよー!!!(・∀・)航空会社や飛行機に関するウラのウラの生々しいハナシが満載!そのエッセンスを紹介しよう。


「みなさまの右手に富士山がご覧に……」ない!いくら見ても海だけで、さっきまであった富士山がない!慌てて左を見たら「あった!」でもなぜ左?しばらく考えたのだろう、コクピットに聞いてきた。「キャプテン、この便はどこ行きでしたっけ?」今日も大阪明日も大阪、明後日も大阪を一日二往復ぐらいずつやっていたら、いま自分はどこにいてどこに向かっているのかわからなくなる。疲れてくるとどうしてもそうなる。東京に着いたのに「ただいま大阪国際空港に着陸いたしました」なんてアナウンスを聞いたことないですか?ま、僕らの場合と違って彼女たちはキャビンにいて外もよく見えないし、これはやむをえないかなあとも思う。


・いまではもちろん禁煙になっているが、かつてはコクピットでタバコを吸ってもいい時期があった。いきなり禁煙にしてパイロットに精神的なストレスがたまったら困ると考えたのだろう。


飛行機のエンジンは、たとえば四発ついていれば三発だめになっても飛行できる設計になっている。いちばんよく壊れるのは、脚だろうか。それでも最近は脚の故障も少なくなった。片方が出ないとかぜんぜん出ないとか、前だけ出て後ろが出ないとか、昔はよく聞いたものだ。まったく車輪が出ない場合は胴体着陸になるが、いまの飛行機は胴体着陸しても大丈夫なように作ってある胴体着陸はシミュレーターで経験できる。でもこれがほんとうに気持ち悪い。


飛行中に急病人というのはけっこう発生するものだ。そういうときは客室(キャビン)で医療関係の方を呼び出して、助けてもらっている。意外なようだが、呼び出してみるとたいてい医療関係者が搭乗してくれているものだ。


航空機事故が起きるとほとんどの場合火災が発生する。だから着陸時の事故など地上で火災が発生した場合、火災発生から90秒以内で脱出口の半分だけを使って、全搭乗者が避難できる仕組みになっている。これは火災が発生してだいたい2分から3分でフラッシュオーバーという現象が発生するケースが多いからだ。2001年9月に起きた新宿歌舞伎町のビル火災のニュースは、44人もの人が死亡したと聞いて、安全水準の低さというか無法状態というか、僕はしばらくあれば信じられなかった。もしあのビルが飛行機と同程度の安全水準を保っていれば、かなりの人が死なずにすんだはずだからだ。


新幹線にはまだシートベルトの装備がない。公道を走る車ではシートベルトをしなければならないのに、だ。どうも、新幹線に乗るたびにベルトがなくて落ち着かない。時速200キロ以上で走る新幹線の乗客はベルトをしなくて良い(したくてもできない)というのは、何か釈然としない。飛行機には90秒をあれだけうるさく言いながら、方や雑居ビルは非常口の検査もしない。モノレールはあんな高いところを走っていながら、もし車両火災が起きたら90秒以内にどうやって全員が地上へ降りるのだろう。そういう安全基準をそろそろ統一するべき時期に来ている、と歌舞伎町で亡くなられた44人は教えてくれているように思う。


飛行機に乗るのがますます楽しみになるねー。オススメです。(・∀・)




機長からアナウンス 第2便 (新潮文庫)