一日一冊一感動!小野塚テルの『感動の仕入れ!』日記

タイトルは、『一日一冊一感動!小野塚テルの感動の仕入れ!』日記。 毎日の読書、映画、グルメ、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。(ときどき「酒場のギター弾き」「B級グルメ」も紹介します)

「砂の器(上)(下)」(松本清張)

  


砂の器(上) (新潮文庫)


  


砂の器(下) (新潮文庫)


今から60年近く前の松本清張の名作、ようやく読むことが出来ました。何度も映画化、映像化されているけれど2004年中居正広主演のテレビドラマのラストシーンでは涙が止まらなかった……。ドリカムの「やさしいキスをして」は今でも大好きな曲だ。


「宿命とはこの世に生まれて来たことと、生きているということである。東京・蒲田駅の操車場で男の扼殺死体が発見された。被害者の東北訛りと“カメダ”という言葉を唯一つの手がかりとした必死の捜査も空しく捜査本部は解散するが、老練刑事の今西は他の事件の合間をぬって執拗に事件を追う。今西の寝食を忘れた捜査によって断片的だが貴重な事実が判明し始める。だが彼の努力を嘲笑するかのように第二、第三の殺人事件が発生する……。人間は背負った宿命から逃れることはできない。善良この上ない元巡査を殺害した犯人は誰か? そして前衛劇団の俳優と女事務員殺しの犯人は? 今西刑事は東北地方の聞込み先で見かけた“ヌーボー・グループ”なる新進芸術家たちの動静を興味半分で見守るうちに断片的な事実が次第に脈絡を持ち始めたことに気付く……新進芸術家として栄光の座につこうとする青年の暗い過去を追う刑事の艱難辛苦を描く本格的推理長編


60年経っても全く陳腐さを感じないどころか、設定を変えて時代と共に生き続ける名作。そのラストシーンのエッセンスを紹介しよう。


送迎デッキでは、和賀英良を見送る人びとが大型の旅客機を見おろしている。空港の建物からそこまでは約50メートルほど離れていた。真昼のような照明がその距離を花道のように照らしていた。


このとき、きれいな女の声で場内アナウンスがはじめられた。
「22時発、サンフランシスコ行のパン・アメリカン航空機にご搭乗なさいます和賀英良さまのお見送りの方に申し上げます。和賀英良さまは急用が起こりまして、今度の飛行機にはお乗りになりません。和賀英良さまは今度の飛行機にはお乗りになりません……」ゆっくりした調子の、音楽のように美しい抑揚だった。


特に今はなき「市電」の描写が時代を感じさせる。それに携帯はもちろん新幹線もなかった。上下巻あるけど2日間で一気に読みました。ああ〜〜また映画観たくなっちゃったよ〜!中居くんのドラマも観たい!泣きたい、感動したい!超オススメです。(・∀・)


  


砂の器(上) (新潮文庫)


  


砂の器(下) (新潮文庫)