「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「社長は少しバカがいい。 乱世を生き抜くリーダーの鉄則」(鈴木喬

「消臭ポット」「消臭力などでおなじみのエステー」(旧エステー化学の、名物社長、鈴木喬氏。

順風満帆な人生とおもいきや、波瀾万丈な人生だったのだ!「戦後の焼け野原から、バブル崩壊、デフレ、東日本大震災まで。数々の危機を潜り抜けた「名物社長」の教え」。そのエッセンスを紹介しよう。


・危機だ、危機だって、もっともらしい理屈を並べて、うるさく言う人がいる。もっと歴史を勉強したほうがいいよ。長い目で見れば、いいときもあれば、悪いときもある。悪いときのほうが多いんだ。それが普通なんだ。ビクビクしたってしょうがない。大将が元気でニコニコして、平気な顔してたら、たいていはうまくいく。


社長は少しさぼっているくらいでちょうどいい。じっくりモノを考える時間をもたないとダメだ。雑事に追われてたら、フラフラになっちまう。社長が一生懸命やり過ぎると、明後日の方向に向かって墓穴を掘ってしまうことになる。会社がどこに向かうか、その「方向」を考えなよ。社長に必要なのは、「運」と「勘」と「度胸」。ドシッとした腹なんだよ。ところが、ちょっと具合が悪いと騒ぎ出す。「100年に一度の危機」だとか妙に煽り立てる。人類の歴史を見りゃすぐわかることだ。いつだって「危機」なんだよ。そのなかで、どうするかを考えるのが社長ってもんだ。


・新商品は失敗するのが普通だ。「失敗したな」と思うこともあるけど、「『世にないこと』なんて100年に一回くらいしかないや」って笑ってすませる。社員にも「ご愛嬌だよ。そのうち、いいことあるぜ」とか言って、また挑戦させる。いちいち深刻な顔をしてたら、みんな嫌になってしまう。


・僕は就任演説で「聖域なき改革をやる」とぶち上げた。そしてこう脅しをかけた。「俺の目にかなわないヤツは叩き殺してやる」ここまで言ったら、もう自分が引っ込みがつかない。だからこそ、バカ力も出る。常に、何かやろうと思ったら、大言壮語して自分を角番に追い詰める。


エステーの英語表記は「S.T.Corporation」だ。「ST」とは鈴木喬の略ではなく「Super Top」の頭文字だ。


僕の座右の書はマキャベリの『君主論』と『韓非子』だ。「権謀術数の書」「人間不信の書」として、世間ではいささか評判が悪いが、リーダーシップについて学ぶには史上最高の本だと思っている。僕がエステーの社長になって最初にやったのは、「民主主義」の否定だったのかもしれない。役員数の削減、在庫の一斉処分、新商品の絞り込み、「消臭ポット」の発売…すべて、全社の反対を押し切って、独裁的に断行した。アイデアだけではイノベーションは起きない。そこには、必ず権力がなければならないのだ。スティーブ・ジョブズを見ればいい。同じようなアイデアと技術は他の会社ももっていた。しかし、それを最初にカタチにすることができたのはアップルだった。なぜか?ジョブズが典型的な独裁者だったからだ。


悪い知らせにいちいちビックリしないこと。会社が潰れるようなことでもない限り、ビックリすることはない。社員から悪い報告を受けたら、まずこう答える。「よくあることや」「たいしたことじゃない」それは社員を安心させることでもあり、自分を落ち着かせるためでもある。そして問題をしっかり把握したら、そのことをいつまでも考えない、夜になったら考えるのをやめる。いわば、思考の損切りだ。この頃は、絶対に反省しないことを決めた。もちろん、失敗した原因を突き止めて、次に活かすことは重要だ。だけど、いつまでもクヨクヨしてたって元気がなくなるだけ。それよりも笑った方がいい。


バカと言われるかもしれないが、バカじゃなっくて大将が務まるものか。心がズタズタでもホラを吹いて笑ってみせる。大将が元気でニコニコして、平気な顔してたら、たいていはうまくいくんだ。


ジョブズが亡くなってしまった。もう、この世には俺しかいない」やりたいことは次から次へと湧いてくる。この歳になって世の中のことがだんだんわかってきたから。死ぬに死ねないという気持ちだ。だから役員を相手にこう冗談を言うんだ。「悪いけど、君、僕の代わりに死んでおいてくれないか」


御年80歳を過ぎてこのパワーはスゴイねえ!こんな豪快な社長には憧れるよね。オススメです。(・∀・)