「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『スティーブ・ジョブズ 神の交渉力』(竹内一正)

今をときめく、MaciPodiphone、そしてiPad……世の中を驚かせ続けるカリスマ経営者、アップル創業者スティーブ・ジョブズ。この本でも紹介したよね。(^u^)


BOOK〜カリスマの仕事力!…『スティーブ・ジョブズ vs ビル・ゲイツ
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20101125


彼は決して人格者ではないという。自己中心的であり、独裁的であり、情実無用な人物である。「ノー」は受け取らないし、言い訳を聞く耳を持たない。時には契約をも無視する。彼のメガネにかなわなければ、あっという間に切り捨てられてしまう。しかし、そんな彼と一緒に働きたいという有能な人間は多くいるという。 それはなぜか?その秘密は、「神」とも称される程の「交渉力」にあったのだ!そのエッセンスを紹介しよう。



・世の中には多くの天才的なパフォーマーがいるが、ジョブズのように、業績や技術などに関する話に二時間も聴衆に身を乗り出させ、聴きほれさせるエンターテインメントはない。最後には感動あまりのスタンディング・オベーション(総立ち拍手)が鳴りやまなくプレゼンは神技であり、魔法のショーである。彼の卓越したプレゼン能力が、アップルという会社のブランド力を高めている。その力は、ipodマッキントッシュ(マック)と同様に、最高の商品ともいえる。同時に最高の営業交渉でもある。


ジョブズは、強引すぎる交渉、傲岸不遜な言動、超自己中心的な性格でも知られる人物だ。しかし、それらと裏腹に「彼なら三分間で100億円くらい稼ぐかも」とみんなが納得する本当に驚嘆すべき話をする。どこでこれほどの能力を身につけたのだろうか。


ジョブズは、数千人の観衆を何時間でも惹きつけ、魅了する術を知っている。アメリカ大統領よりも巧みに「ここにいてよかった」「今まで以上にすごいことがこれから始まるんだ」と期待させ、興奮させる。アメリカ大統領といえども、スピーチのときは、専門家が作成した原稿にときどき目を走らせるものだ。しかし、ジョブズに原稿はない。目線は常に聴衆に行く。ときには、両手を広げ、胸の前で握り、製品と技術を熱く語る。そう、ジョブズは製品を熱く語るのだ。ビジョンを信念で包んでしゃべるのだ。ここが並みの社長や政治家たちと根本的に違う。ジョブズを見ていると、メッセージは、単にわかりやすく伝えるだけではダメで、熱意や感動を込めることが大切だということがわかる。長い時間、話を聞かせる魔術のような語り口には、いくつかの秘密がある。


1 じらし 〜 相手が知りたいことをちらりと見せたり、隠したりしてじらす。まるで話術のストリップ・ショーのようだ。聴衆は、思わず「もっと聞きたい」と身を乗り出す。

2 起伏 〜  一本調子を絶対に避ける。オーケストラのように、ときに静かに、ときに荒々しく話す。マジシャンのように、観衆の反応を見ながら切り札を瞬時に選んで出していく。

3 完璧な照明 〜 省略


ジョブズにとって大切なのは、必ずしもお金や名誉ではない。才能のある人たちを集め、ときに怒らせ、ときに士気を鼓舞しながら、世界をあっと言わせるようなものをつくり出すことだ。宇宙に衝撃を与えるようなものを想像する。これこそがもっともやりたいことである。得意なことでもあり、なにより喜びを感じることなのだ。


・「やりがいというのは、会社をつくったり、株式を公開したときだけに感じるものではないんだ。創業は親になることと同じような経験だ。子供が生まれたときはそりゃあメチャクチャうれしい。でも、親としての本当の喜びは、自分の子供とともに人生を歩み、その成長を助けることだと思う。ネットブームを見て問題だと思うことは、会社を始める人が多すぎることじゃなくて、途中でやめてしまう人が多すぎることなんだ。会社経営では、ときには従業員を解雇しなければならなかったり、つらいことも多い。それはわかるよ。でも、そんなときこそ、自分が何者で、自分の価値はなんであるかわかるんだ。会社を売れば、大金が転がり込むかもしれない。だけど、ひょっとしたら自分の人生でもっと価値あるすばらしい経験をする機会を放棄してたのかもしれないんだ」


・「大金持ちでも貧乏人でも、白人でも黒人でも、「三つのこと」しか人生にはない」とは、ある哲学者の言葉だ。一つ目はオギャーと生まれることだ。二つ目は死ぬことである。この二つは自分の思い通りにはならない。だが、三つ目は自分の思い通りにできる。それは、生まれてから死んでいくまでの間を「生きる」ことだからだ。だが、会社勤めをしていると、いつしか自分の人生が他人に人生にすりかわっていることがある、社内での地位の安定を求めると、自分の人生からそれていく。自分の意思を通そうとすると、立場は不安定になる。組織の中で自分の人生を生きるには、不安定な状況を受け入れる覚悟が必要だ。そして、自分の人生を生きようとするサラリーマンからこそ、すごいモノは生まれるのだ。


「「言い方」は「言い分」より交渉を支配する」「妥当な案より「不当な案」で交渉を動かせ」「最善の説得術は棍棒でたたくことだ」「失敗と思わなければ決定的失敗ではない」などはナットク!お世辞抜きにオモシロイ!(^u^)