「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「世はいかにして昭和から平成になりしか」(中島岳志・雨宮処凛ほか

早いもので2015年、平成になって27年になるんだねえ。今でもハッキリ覚えている。あの昭和の終わった日

あの頃、私は24歳、社会人になって二年目。建設資材の会社で東扇島にあった。そうそう川崎の風呂なしアパートに住んでいた。愛車はフォードのフェスティバ
時代はバブル全盛。仕事量がパンクして、お客様に送る請求書が二ヶ月、三ヶ月遅れが当たり前という今では考えられない時代だった。

「お前みたいなヤツは社会では通用しない」とダメ出しの烙印を押された一年目。そして二年目。忙しさの中、毎日作業着で、雨の日は合羽を着て、フォークリフトに乗り、資材の整備をし、肉体労働をしていた。オレは何のためにこの会社に入ったんだろう…。オレのやりたいことってなんだろう…。と悩み続ける日々…。


そして昭和天皇崩御…。町中が電灯や照明が消え、喪に服した…。明らかに一つの時代が終わった予感がした…


さて、この本。「昭和から平成へ向かう時期、それまで想像もしなかった現象が次々に起こった。冷戦の終結、バブルの崩壊、労働市場の自由化......。その中で青春期を過ごした者たちには「生きづらさ」がまといつく。たしかに、何かが終わり、そして私たちはまだその途上を生きている。この本は、少しずつ世代の異なる4人が、そんな時代の輪郭を、社会や政治・経済の分析ではなく、きわめてプライベートな複数のモノローグを並べることで浮かび上がらせようという意図で生まれた。


・平成という時代が始まって、もう22年。振り返ってみると、日本社会はこの間に大きく様変わりした。平成不況が続く中、労働市場の自由化が進んだ。98年以降は自殺者が年間三万人を超え。その数は減る見通しが今ももたない。平成の世では、高度経済成長からバブル経済に至る昭和後期では考えられなかった現象が次ぐ現象が次々に起こった。そして私たちは、まだその途上に生きている。


「平成」は、いかにして始まったのか?「平成」とはいかなる時代なのか?そんな足下を見つめることは、これからの展望を語る上で間違いなく重要な作業だ。


客観的な分析や出来事の羅列ではなく、各人が平成の始まりをどう生きたか。その無数の物語を束にしたとき、自ずと立ち上がってくる時代の精神史をまとめてみたい。


是非、読者の方々も、自身がいかに平成の始まりを体験し、それから22年後の今という日常を生きているのかを振り返り、文章として紡いでほしい。そんな我々の断片的物語を多く共有することによって、自らが立ち会っている世界を再帰的に受け止めることが可能となるだろう。


今度じっくり時間を取って、昭和から平成になった頃の自分のことを振り返ってみよう。新たな気付きがあるよ。オススメです。(・∀・)