このブログでも何度か紹介している最後の無頼派・伊集院静氏。(・∀・)
一流の作家でありながら、一流の遊び人でもある氏が語る、「遊びとは」。お酒の飲み方、ギャンブルの仕方などあるんだが、最も面白かったハナシを紹介しよう。
・徳光和夫さんの話でいつも面白く思い出すのは、長嶋茂雄さんとの話だ。神宮球場の近くに徳光さんが贔屓にしている蕎麦屋があって、なかなか味もしっかりしている店らしい。
「監督、神宮の近くに少しいける蕎麦屋がありまして、一度、監督をお連れしたいと思います」
「いいね、徳さん、私、蕎麦は大好きだから」
その話を大の長嶋さん好きの蕎麦屋の主人にもして、いよいよ長嶋さんが来店になる日取りも決まり、蕎麦屋の主人も主人で、いつもより丁寧に蕎麦を打ち、長嶋さんの来店を待った。そうして長嶋さんがあらわれた。
徳光さんも、店の主人も皆緊張の境地に達した。「蕎麦はいろいろありますが…監督、何になさいますか?」長嶋さんは店の壁にあるメニューを見回した。
「監督、ここの蕎麦は…」徳光さんが言いかけると、長嶋さんが大声で言った。
「じゃ、私、カツ丼」
ーイイナ〜。さすがミスター。やっぱり長嶋さんは不滅だね。オススメです。(・∀・)