「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「梶原一騎伝 夕やけを見ていた男」(斎藤貴男)


巨人の星』『あしたのジョー』『タイガーマスク』『空手バカ一代』『夕やけ番長』『愛と誠』など、中高年世代が若い頃に心を熱くした名作は、いずれも梶原一騎の原作。以前、氏が自ら書いた自伝を紹介したけど、こちらの本の方が詳しいしオモシロイ。

スポーツ劇画ブームを巻き起こした天才漫画原作者の光と影とは?そのエッセンスを紹介しよう。


・梶原と交遊のあった人々にその人物像を尋ねると、必ずといっていいほど「少年がそのまま大人になった男」という答えが帰ってくる。それは褒め言葉であったり軽蔑のニュアンスが込められていたりする。


・アニメ版巨人の星の視聴率は、常時30%を記録した。毎週土曜日午後7時、NHKの定時ニュースを向こうに回した無謀な挑戦は、たちまち勝ち戦となったオロナミンC,オロナイン軟膏、ボンカレー。子会社アース製薬のハイアースにアース渦巻。今日に至る大塚製薬グループの隆盛は、「巨人の星」のスポンサーになったことに負うところも大である。


梶原一騎は、現代の恐竜である。六尺に近い身長と83キロの体重は、相対しているだけで圧倒される。しかも、週刊誌5本、月刊誌8本の仕事をひきうけ、原稿量月産千数百枚というから、これ恐竜といわずしてなんというのか。


梶原一騎というペンネームは、件の誠明学園時代からの恋人・梶原某女から。本名を名乗らなかったのは高森家の雅号の系譜、プラス彼らへの対抗意識ゆえだったろうか。


・「梶原一騎の死は、日本の損失である。わが国の文芸・漫画界において、彼はあまりにも偉大な天才作家であった。真に尊敬に値するが、取り巻きが悪かった。しかし最終的に彼を自滅させたのは、他の誰でもない。酒でありました」(大山倍達


いずれにしても梶原一騎の作品は不滅だね。ああ〜また読みたい!オススメです。(・∀・)