明けましてお芽出でとうございます。旧年中は大変お世話になりました。2016年もよろしくお願い致します。(・∀・)
このブログの新年一発目は、やっぱり野球ネタでしょう!我がジャイアンツは、新生、高橋由伸監督で新しい栄光のスタートを祈願してこの本を紹介しましょう。
1965年から73年にかけて達成された巨人の9年連続日本一は「不滅の記録」だ。川上監督に率いられた巨人は、王貞治と長嶋茂雄の「ON」を中心に、その脇を固める柴田勲、黒江透修、高田繁らの野手陣、そして金田正一、城之内邦雄、堀内恒夫らの投手陣を擁して圧倒的な強さを発揮した。燦然と輝く栄光の記録は不滅でも、その記憶は薄れていく。V9戦士21人、ライバル12人が語る数々の思い出は、そのまま80年を超える日本のプロ野球史の貴重な記録でもある。川上巨人の強さの秘密、あの日の歓喜と屈辱のドラマ、戦いの裏にあった愛憎劇ー彼らが初めて明かす秘話とともに、栄光の時代を振り返る。
【長嶋茂雄 ワンちゃん、川上監督とのあの熱かった時代】
特に強かったのはV3からV6までの4年間だね。あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ(笑)。僕はね、勝負球や得意球、いわゆる「決め球」で相手の攻略法を考えたことは一度もないんです。だから相手投手のピッチングをビデオで研究したこともない。僕はその投手がどんな人間か、どんな性格かということを考えながら打席に立っていました。川上さんは非常に厳しい人で、とにかく要求のレベルが高い。アメリカで学んできた、当時我々が誰も知らない野球を色々と取り入れようとしていた。それに僕らが必死に応えようとしたことで常勝軍団ができたんだと思っています。V9は川上さんという時代にあった監督で、その厳しい要求に応えようと努力した選手の両方が揃って、初めて成し得たのだと思っています。
僕たちは24時間野球漬けでした。寝ても覚めても野球、野球。チームメイトと食事していてもいつの間にか野球談義になり何時間でも話すことができた。試合中にも、昔は一球一球にドラマがありましたね。気迫と気迫のぶつかり合い。今はどうもそれが感じられないことが多い。どうしてなんだろうね。
【王貞治 僕と長嶋さんが決して同室にならなかった理由】
長嶋さんの人物像を聞かれても、説明がとても難しいんです。常にヴェールに包まれている感じ。長嶋さんは舐めるたびに味が変わる。次は何が出てくるか分からない魅力がありました。「お客さんを意識してパフォーマンスしているんですか」長嶋さん「そうだよ」これには驚きました。僕はいつも相手投手と向き合って必死にやっていてお客さんのことを意識する余裕はない。ところが長嶋さんは、どうやればお客さんが喜んでくれるかを意識しているといいう。すごいな、勝てないなと思いましたよ。
【金田正一 川上監督に託された「長嶋復活」そして400勝引退の秘話】
V9の発端はこのワシ、金田の移籍。それに異論を唱えるものはいないだろう。川上さんはワシを招き入れることで、長嶋や王をはじめとする選手の意識改革をしたかったんじゃないかな。とにかくワシの言うことには協力してくれた。
長嶋と同じチームになって最初のキャンプに参加した時、長嶋の体があまりにも硬くて驚いた。当時あいつは30歳になる直前だったが、このままだともう野球人生は終わるだろうと思ったほどだ。それくらい柔軟性はなく、体からにじみでる活気がなかった。「シゲ、お前は何年かけて体をそこまで硬くしたんだ。ワシは赤ん坊の頃から体の手入れをして柔軟さを維持してきた」と教えてやった。長嶋「やればできるんですか?」この言葉は今でも忘れない。長嶋がすごいのは何事もやり始めたら半端じゃないことだ。とにかく一生懸命やる。その勢いは凄まじかったよ。長嶋はこの年のキャンプ中に、体を完全に作り直した。あの「やればできるんですか?」がV9の始まりだったんだ。
特に、「広岡達朗〜ドンに重用され、疎まれた男だから分かる名将・川上哲治の「功と罪」、牧野をコーチに呼んだのは失敗だった」
は意外や意外な内容だったねー!
「V9戦士の証言」〜国松彰、荒川博、中村稔、城之内邦雄、鈴木章介、黒江透修、森昌彦(祇晶)、高田繁、末次民夫(利光)、関本四十四、柴田勲、吉田孝司、淡口憲治、広野功、上田武司、萩原康弘。
「V9に立ち向かった男たちの証言」〜杉下茂「V9で能力を使いきった選手たちは最後は「鶏ガラ」だった」、吉田義男「長嶋は「負ける気がしなかった」と言ったんですってね。こっちは「勝てる気がしなかった」ですわ(笑)」、安仁屋宗八「目前のノーヒットノーランは次打者・王貞治の圧力で失敗した」、平松政次「こっそりバットを短く持った長嶋」、深澤弘「僕がバラしてしまった長嶋さんが引退スピーチでついた「嘘」」、福本豊「世界の盗塁王がたった一度しか成功できなかった屈辱の日本シリーズ」、上田利治「悲運の名将・西本幸雄は川上哲治と何が違っていたか」、松岡弘「野村さんは「負けない野球」牧野さんは「勝つ野球」」、上田二朗「王貞治が虎ファンに暴行された73年最終戦は「試合前に負けていた」」、江本孟紀「巨人はセ・リーグにいたからV9が達成できた」、高木守道「V10を阻止した翌日、引退する長嶋さんにかけた謝罪の電話」、野村克也「宿命のライバル、長嶋、王と戦った楽しき日々」。
読み応えがあります。やっぱり野球はいいねえ。超オススメです。(・∀・)!