「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「出版・新聞 絶望未来」(山田順)

学生の頃、竹橋のM新聞本社の発送部というところで約3年働き、学費を自分で払っていた。とてもお世話になった。新聞は読み放題、社食は使えるし。いまでもとても感謝している。だから新聞が大好きなのだ。

さて、出版不況と言われて久しい。新聞、出版業界などの「紙メディア」は絶滅していくのだろうか?そのエッセンスを紹介しよう。


・日本の出版界には、年間売上1000億円を超えている「大手4社」が、集英社小学館講談社角川グループホールディングス。最近の決算は、本業である雑誌、広告書籍の3部門では利益を揚げられなくなってきている。中小となるとこの状況はさらにひどくなる。大手4社の売上を支えているのは漫画である。どこも総売上の半分近くが漫画であり、漫画の落ち込みが大きいので総売上の減少が止まらないのだ。


「日本の本の3冊に1冊が漫画」それが日本の出版市場だ。コミックス(漫画単行本)とコミック誌(漫画雑誌)で年間販売数は約10億冊。ところがこのコミック誌がいまや死に瀕している。昔は電車に乗ると、コミック誌を読んでいる子供(大人も)必ずいた。が、いまはほとんど見かけない。子供も大人もみなスマホをやっている


・若いアニメーターのなかには、徹夜を繰り返して、原画を何百枚も描いても、月に10万円ぐらいのギャラで「これでは生活できません」と訴える人間が何人もいた。漫画家の生活も悲惨だ。一部の売れっ子漫画家以外は、一般サラリーマン、OL並みの生活もままならない状況にある。漫画の凋落傾向が続けば、この漫画格差社会はますます進み、一部の人気漫画家のみしか生き残らなくなるだろう。電子書籍の普及もこの傾向に拍車をかけるのは違いない。


その他、「コンピュータが記事を書くので記者は不要」「新聞がなくなった街で進む腐敗」「もっとも衰退している産業」…など。


やっぱり紙はなくならないで欲しいねえ。オススメです。(・∀・)