「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「被災地の本当の話をしよう 陸前高田市長が綴るあの日とこれから」

岩手県内でもっとも大きな被害を受けた、陸前高田市の市長就任から一ヶ月たらずで発生した東日本大震災
自身も妻を亡くした絶望的な状況の中、ゆるぎない信念を以て市民を導いた戸羽太市長が、震災当日の様子から復興へのシナリオまで、被災地の全容を明らかにする。社会の関心が政局と原発に流れる今、日本を復興するために絶対に忘れてはならない被災地の現実を真に理解できる一冊。そのエッセンスを紹介しよう。


ひとりでも多くの方に、被災地の現状を知っていただきたい。おそらく、このままだと次に日本で大きな事件が発生したら、どのテレビ局も陸前高田の現状を報じてくれなくなるでしょう。そして、被災地は忘れられていく…。それが何を意味するか。おそらく義援金も集まらなくなるでしょうし、ボランティアの方々の協力も仰げなくなる。もっと怖いのは、報道されなくなったことで「もう陸前高田は復興したんだ」と思い込まれてしまうことです。


・3月12日の時点は何もかもが不通状態になっていた、と考えていただいて間違いありません。そんな中、なんとかして生きていくために、私たちはいったい何をしてきたのか?そして国や件は何をしてくれたのか?今回、起こったことを今後の教訓としていただくために、すべて記しておきたいと思います。失ったものが多い大震災ですが、教訓と得難い経験は残してくれたのですから。


・読者の皆さんへお願いがあります。この本を読んで少しでも心に残るものがありましたら、ぜひ「陸前高田」という名前だけでも覚えておいて下さい。そして何ヶ月かののち、何年かのち、陸前高田のことが気に掛かったら、インターネットなどで復興の進捗状況などを調べて見て下さい。そうやって気に掛けていただけるだけでも私たちの確かな力となりますし、いつか必ず観光で訪れたい、と思っていただけるような町にしたいと思っています。数年後、きれいになった陸前高田市で、読者の皆様とお会いできることができれば、こんなにうれしいことはありません。どうかその日まで、私たちの復興への闘いを温かい目で見守り続けて下さい。


その他、「あの日、陸前高田市が消えた」「被災地が直面した日々」「ゼロから始める復興プラン」「特別対談 佐藤正久×戸羽太 被災地を救うリーダー論」 など。生々しい文章は、映像が浮かんでくる。全国民、必読の本。オススメです。(・∀・)