ベストセラーを立て続けに出している作家、百田尚樹。(・∀・) 最近ハマっているんだよねえ。今回で三冊目のこの本にはビックリした!!!(゜o゜)!テーマは昆虫、しかもオオスズメバチなのだ!このテーマで小説が書けることがスゴイ!そしてその内容も感動なのだっ!!!
「命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア、仲間は尊敬をこめて「疾風のマリア」と呼ぶ。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける。ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命とは?永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める」そのエッセンスを紹介しよう。
・オオスズメバチ(ヴェスパ・マンダリニア)は昆虫界の食物連鎖の頂点に立っている。最大の体長を誇り、最強の戦闘能力を持つハチだ。彼女たちの最大の武器は、どんな昆虫でも咬み殺すことのできる巨大な顎と固い牙だ。ミツバチの針は生涯に一度の攻撃で命を失うが、オオスズメバチの針は何度でも刺すことができる。針先から噴出される毒液は細胞を分解して神経を破壊する。一日に100キロ以上も飛び、十数時間にも及ぶ狩りや巣作りの過酷な労働にも耐える体力とスタミナはまさしく戦闘マシーンと呼ぶにふさわしいものだ。
・巣は一頭の女王バチと大勢のワーカーたちで構成されている。ワーカーはすべて女王バチから生まれた娘たちだ。オスは一頭もいない。ワーカーはメスだが卵を産むことはできない。産卵することができるのは女王バチだけで、ワーカーは妹たちを育てる役目を負う。オオスズメバチの巣は女だけの帝国なのだ。
・「時々、自分の一生を考える時がある。自分たちワーカーは何のために生まれてきたのだろうって。恋をすることもなく、子供も産めずに、戦いの中に一生を送って、最後は誰も知らないところで死んでゆくのよ」
・「あたしたちアリもあんたたちスズメバチも、巣全体で一つの生き物なんだよ。女王バチは卵巣で、ワーカーは手足だ。一頭一頭はばらばらに見えるが、実は全部合わさって一つの生き物なんだ」
特に、「新しい女王バチと交尾するために産まれたオスバチ」のところは、考えさせられるなあ…。人類や文明の歴史もきっとこういうしくみになっているような気もする。昆虫が苦手な人にも、超オススメです。(・∀・)