週刊誌のコラムで一番好きなのは、『週刊朝日』の東海林さだお氏の「あれも食いたいこれも食いたい」。私も氏のようなグルメエッセイを書いてみたい!よむだけで幸せになる。その単行本、丸かじりシリーズの第27弾のエッセンスを紹介しよう。
【お雑煮の悲運】
お雑煮は寂しがっているのです。自分は不遇だ、そう考えているのです。お雑煮は一年のうち一度だけ、つまり元旦だけ、晴れの舞台に登場したあとお呼びがかからない。そこのところがお雑煮は不満でならない。日本人にとってそんなに大切で人気がある自分であれば、たびたびお呼びがかかって当然なのだ。
【食パンは真面目か】
「あいつは真面目だ」とか「真面目じゃない」とかいう言い方がるが、これはパンにも通用するのだろうか。
たとえば食パン。いかにも真面目そうじゃありませんか。クロワッサンとかフランスパンとかベーグルとかマフィンとか、ああいう連中を思い浮かべてください。ね、ホラ、いかにも真面目そうに見えるでしょう。どこから見てもただの四角、ただの平面。そして、ひたすら誠実、中身みっしり。
食パンは食糧としての自覚に満ちている。自分の名前にこだわらない。他の連中がクロワッサンだとかマフィンだとかふざけているのに、食パンですよ、食パン。食べるパン、主食のパン。これじゃ食用蛙と同じじゃないですか。食用蛙は、自分がそういう名前をつけられていることに怒っているらしいが、食パンは動ずるところがない。泰然、寡黙、大悟。食パンのそうした真面目な態度に、人間側も真面目に対応せざるを得ない。
確かに!お雑煮はお正月以外食べないよね〜!オススメです。(・∀・)