「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「模倣の殺意」(中町信)

いつの間にかこのブログも、足掛け7年で、通算90万アクセスを超えていました。読者の皆さま、ありがとうございます。(^_^)


さて、先日、朝刊を読んでいたら、とある読書コラムが飛び込んできた。なんと、1972年、つまり四十年前にほとんど売れなかった一冊の本が、なぜか今バカ売れだという。そしてそれは日本初の著述トリックを使ったミステリーなのだとか。著者は中町信さん、なんと記念すべきデビュー作。こりゃ読まずにいられない!さっそく読んでみました!(・∀・)


七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を始める。一方、ルポライター津久見伸助 は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者、柳沢邦夫を追及していく…」


読み進めていくうちに、これはきっと著者の書き間違いか、誤植なのではないかと思う記述がある。それが後半、「あっ、そうだったのかあ…」と大どんでん返しが待っていて唖然とした…。40年前の作品とは思えない新鮮さがあり、一気に読んでしまった。


それほど、ミステリーを読んでいるわけじゃないけど、このトリックは見抜けなかったなあ…。まさか、あんな展開になるなんて…売れるのがわかるなあ…。超オススメです。(・∀・)