「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「感動する脳」(茂木健一郎)


このブログ、「感動の仕入れ日記」は、「一日一感動」をテーマに、2007年2月11日にスタートしました。そしてあっという間に2260日!(゜o゜)いつもお読みいただきありがとうございます。 さあ、今日も感動の本を読みましたよー!(・∀・)


脳科学者の茂木健一郎氏。このブログでも何度も紹介しているよね。(・∀・)


MESSAGE〜『根拠のない自信をもとう』(茂木健一郎
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20120313

MESSAGE〜『最良のパフォーマンスはいかにしてうまれるか』(茂木健一郎
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20110607

BOOK〜世界はわからないから美しい!『生命と偶有性』(茂木健一郎
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20110602



「感動することをやめた人は、生きていないのと同じことである」(アインシュタイン。かつて脳といえば、記憶をしたり、思考をしたりするコンピュータのようなものというのが一般的な理解であった。しかし、感動という感情そのものも脳と深くかかわっており、感動が脳を刺激し、脳の働きを向上させる、というのが最新脳科学の研究でわかってきたのだ。最先端の脳科学を紹介しよう。



「私は砂浜で遊んでいる子供のようなものである。私は時々美しい石ころや貝殻を見つけて喜んでいるけれど、真理の大海は私の前に未だ探検されることなく広がっている」(ニュートン


人間の判断の元となるのはいったい何なのか?研究の結果、実は「感情」こそが判断の元になっていることが明らかになってきました。なぜか?それは人間は直面する人生のさまざまな出来事は、基本的に正解が分かるものではない。つまり不確実性が支配する世界だからです。その典型が恋愛と結婚です。何をもって判断するのか。この人とおつきあいをするか否か。この人と結婚するか、しないのか。最終的な判断は、とても感覚的なものに委ねられることになります。

何となく合うような気がする。この人となら何となくいい家庭を築けるような気がする。ハッキリとした根拠があるわけではなく、ただ感情の動きによって選択するというのがほとんどです。従って自分らしく生きるとか、自分の潜在能力を活かすということは、単に論理的に判断することではない。人生というものは、そんなに計算通りに運ぶものではない。だからこそ自分の中にある感情というものを最大限に活用することが大切なのです。


・犬、チンパンジーやオランウータンと人間を比べた場合、決定的に違うのはその感情の種類なのです。人間は他の動物と比較して、圧倒的に喜怒哀楽を含めた感情のレパートリーが多い。その差は歴然としています。そして「感動」これこそが分化されたさまざまな感情を再び集約した結果生まれた、最も人間らしい心の動きではないかと思うのです。「感動」というものは、喜怒哀楽の中の一つだけで生まれるものではありません。さまざまな感情の糸が複雑にからみ合った中から生まれてくる。だからこそ本当に感動を味わった時には、「とても言葉では言い尽くせない」ということになるのでしょう。一言では表現できないような複雑な感情。それが感動という心の動きなのです。


思い出して下さい。子供の頃に持っていたあのキラキラした感動を。子供の頃は、毎日がドキドキの連続でした。自転車に乗って、思い切って隣町まで行ってみる。そこは初めて通る道。見たことのない店が並び、まるで別世界にでも迷い込んだような気持ちになる。ちゃんと家に帰ることが出来るだろうか。急に不安になって、慌てて自転車をこぎ始める。胸がドキドキして、寂しさと怖さがこみ上げてくる。そして自分の町の風景が見えた時、ホッとするあまり涙が出そうになる。こんな素晴らしい感動を味わった人もたくさんいるでしょう。何もかも初めてです。お金を握りしめてお使いに行くのも、一人でバスに乗るのも何もかも新鮮です。いくつもの「初めて」を乗り越えたり、時には失敗しながらも、子供の脳というのは育っていくのです。親の役割は、子供の「初めて」を応援してあげることではないでしょうか。せっかくの人生。たくさんの感動を味わいたいものです。いろんなものを創造したいものです。そのためにも大人は今一度、子供の頃のあのキラキラした「初めて」を思い出してほしい。そしてその感動を、子どもたちにも伝えて欲しい。


・未知のものに出会った時、素直にウケ入れる人と、ハナから拒絶する人がいます。この差はとても大きなものです。結局、未知のものを受け入れて感動できる人というのは、いつまで経っても若々しくいられます。若さとは変化するということで、決して年齢の問題ではありません。みなさんの周りにも、いくつになっても若々しい人というのがいるでしょう。そういう人をよく観察して下さい。きっと未知のものにいつも興味を持ち、感動することを楽しんでいるはずです。


芸術家には長生きする人が多い。彼等は意欲に満ち溢れているからでしょう。彼等は日々、素晴らしい作品を生み出したいと願っている。そのためにさまざまなことに感動し、その感動を糧に作品をつくろうとする。その作品に対する意欲が、生きる意欲に直結していると思うのです。


感動というのは、心の空白の部分にスッと入り込んでくるものです。心の空白とは、気持ちの余裕と言い換えてもいいでしょう。例えば、頭の中が悩みで一杯になっている。あるいは仕事のことしか考えていない。そんな状態では、どんな美しいものを見ても感動は覚えません。そういう時には、少しだけ心の余裕をつくる努力をしてみてください。ちょっとだけ悩みを隅っこに追いやってみる。そういう意識を持つことで、脳の中に空白が生まれる。その空白の中に小さな感動を入れてやることで、不思議と悩みが和らいだりする。あるいは、今抱えている仕事がうまくいくような気がするものです。


そうかあ…。感動ってやっぱり大切なんだねえ。オススメですよー!(・∀・)