「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜珠玉の詩集…『ぞうきん』(河野進))

ぞうきん

ぞうきん

新聞で紹介されたのがこの詩集。1990年に86歳で亡くなった河野進牧師。


「保育園の園長としては、幼い子どもたちと良寛さんのように無邪気に遊び、比較的近いところにある長島の愛生園(あいせいえん)、邑久(おく)の光明園を日曜日ごとに訪ねては、ハンセン病の人たちのための礼拝を行っておいでになりました。また、マザー・テレサのお仕事に感激して、おにぎり献金を集め、自身、カルカッタ(現コルカタ)まで届けに行くような活動をするかたわら、数多くの心温まる、珠玉のような詩を残した詩人でもありました。名誉も権力も財産も求めることなく、ひたすら主イエス・キリストが生きたように生きた方でした


あまりにも研ぎ澄まされた詩。その一部を紹介しよう。


【花】


花は
自分の美しさに気がつかない
自分のよい香を知らない
どうして人や虫が
よろこぶかわからない
花は自然のままに
咲くだけ
かおるだけ


【ぞうきん】


こまった時に思い出され
用がすめば すぐ忘れられる
ぞうきん
台所のすみに小さくなり
むくいを知らず
朝も夜もよろこんで仕える
ぞうきんになりたい



【使命】


まっ黒いぞうきんで
顔はふけない
まっ白いハンカチで
足はふけない
用途がちがうだけ
使命のとおとさに変わりがない
ハンカチよ たかぶるな
ぞうきんよ ひがむな


【朝】


朝にならない 夜はない
夜にならない 朝はない
喜びにならない 悲しみはない
悲しみにならない 喜びもない


いいなあ…私もハンカチよりも、ぞうきんになりたいなあ…。心が現れる詩集です。オススメです。