「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜この生き方に憧れる!…『隅田川のエジソン』(坂口恭平)

何度か紹介している「建てない建築家」坂口恭平氏。(^<^) 最近、「新政府」を樹立して自ら、内閣総理大臣と称した活動をしているのだ。この展覧会、よかったな〜!(^^)


MUSEUM〜ゼロ円生活って可能なんだ!…『坂口恭平 新政府展』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20130120
BOOK〜理想の家と生活とは?…『TOKYO 0円ハウス0円生活』(坂口恭平
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20120924


さあ、上記の本の主人公でもあるスーさん。彼は隅田川エジソンなのだ。

酒と食べ物以外、全部拾ったもの。家も道具も全部。釘一本買ったことない0円生活。電気は発電機で。ガソリンスタンドから自動車用の12Vのバッテリーをもらってくるのだとか。自動車にとってはゴミだが、人が家で家で小さなテレビやラジオを使う分には十分すぎる電気量が残っているのだとか。スーさん物語をチラ見しよう。


・スーさんこと、硯木正一。女の名はマーコ。ふたりは隅田川に住んでいる。いわゆる路上生活者である。これからはじまる物語は、その生活の記録である。


おいおい。路上生活一日目から、腹いっぱい弁当食って、煙草吸って、焼酎飲んでんだろう。おかしい、どう考えてもおかしすぎて笑ってしまった。旨いな、宝焼酎。築地直送の刺身。


・夜なのにゴミ置き場にはたくさんのゴミ。まず本、漫画雑誌。単行本、いろいろある。おっ、グラビア写真集もある。よしよし。電化製品もある。電源がないから付けないけど、これは売れるかもしれない。ソニー製のラジカセを見つけた。これ、たぶん壊れていない。そんなこんなでゴミ置き場からは無数の宝が見つかった。なにやってんの日本人。おれは本当に恥ずかしくなった。そしてうれしくなった路上生活者として。ありがとう日本人。もったいなくてありがとう。


・硯木にとって、ブルーシートハウスだけが自分の家ではないのである。街に生えているタラの芽は柿の葉っぱを庭に生えているかのごとく採取し、トイレは公衆便所。キッチンと化した公演の水を飲み、沸かしては風呂の水として利用し60円のワンカップ大関はまるで自宅に設置したバーカウンターのようだ。そう硯木は東京という都市をまるごと一つ屋根の下と捉えているのである。彼にとって自分のブルーシートハウスはただの寝室にすぎないのである。そうやって暮らすことで、彼は一切の狭苦しさを感じることなく、広大なリビングルームと化した東京を自由に自転車を使って走り回っている。


はあ〜!なぜかこんな生活に憧れるのは私だけだろうか…。この本には私達が忘れていたものを思い出させる。オススメですよ。
(^^)