「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜世界の盗塁王のチカラとは?…『走らんかい!』(福本豊)

私の子どもの頃は、今はなき、阪急ブレーブスの全盛期。山田久志山口高志足立光宏加藤英司マルカーノ、大橋譲などの名選手のなかでひときわ輝いていたのは世界の盗塁王福本豊だ。(^<^)


167センチ68キロの小柄な体で努力を重ね、歴代1位のシーズン106盗塁、通算1065盗塁(いずれも当時は世界記録)、通算本塁打208本、通算安打2543本を記録したバッティング、確実な守備力でもファンを魅了。阪急黄金時代の中心としてチームを引っ張った。


「史上最強の一番打者」とも謳われる著者が、自らの野球観、技術論を初めて深く掘り下げ、20年間で極めた数々のチカラを公開する。そこには驚くべき観察力、探求心、瞬発力、転換力、そして勇気があった!そのエッセンスを紹介しよう。



・自分の成績の中で、ひとつだけ自慢したい数字がある。それは1065の通算盗塁数ではない。2543本のヒット数でもなければ、115本の三塁打でもない。20年間で打てた208本のホームランである。体に恵まれない、野球がヘタだった僕にもできた。誰にでも出来る…と。


最低でも70%以上成功する確信が持てない限り、僕は走らなかった。走る気がなくても常に大きなリードを取って相手ピッチャーにストレートを投げさせた。


・僕が盗んだのは相手投手のクセではなく、その投球リズムなんですよ。クセなんて、個人個人で違って当たり前だし、本人が気をつけてさえいれば、大事な場面で隠すこともできます。塁上から僕が観察したのは、その人間の動作の中にポッと顔を出すリズムの変化なんですね。投球するとき、牽制するときに現れるふとした違いを必死で探す。


塁に出て、行くか行かないか迷ったら、必ずゴーです。「行ってまえ」という思い切りですよ。仮に失敗したら。「しゃあないわ」と、すぐに気持ちを切り替えるようにした。


ベースは踏むんやない、蹴るんです。スパイクの土踏まずの部分をベースの端に合わせ、つま先でグラウンドを噛むように、いつも左の足でね。なぜかというと、左足で蹴った瞬間に、重心は左方向へ移動するでしょ。野球は左回りのスポーツやから、次のベースを奪う態勢を作るには、どうしても左で蹴る必要がある。自然の理ですよ、これは。


当たり前のことを、当たり前にこなしているうちに、誰でも一流の域まで届くと信じています。個性を生かそうとするあまり、「当たり前」を軽視してはいないでしょうか。まず、「当たり前」を繰り返せるか、どうか。それが最も大切なのです。僕はこれからも「新しい理」を探してみたいと思います。


やっぱり一流の人のコトバはシンプルだけど深いね〜。オススメです。(^<^)