- 作者: 福本豊
- 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
- 発売日: 2009/05
- メディア: 新書
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167センチ68キロの小柄な体で努力を重ね、歴代1位のシーズン106盗塁、通算1065盗塁(いずれも当時は世界記録)、通算本塁打208本、通算安打2543本を記録したバッティング、確実な守備力でもファンを魅了。阪急黄金時代の中心としてチームを引っ張った。
「史上最強の一番打者」とも謳われる著者が、自らの野球観、技術論を初めて深く掘り下げ、20年間で極めた数々のチカラを公開する。そこには驚くべき観察力、探求心、瞬発力、転換力、そして勇気があった!そのエッセンスを紹介しよう。
・自分の成績の中で、ひとつだけ自慢したい数字がある。それは1065の通算盗塁数ではない。2543本のヒット数でもなければ、115本の三塁打でもない。20年間で打てた208本のホームランである。体に恵まれない、野球がヘタだった僕にもできた。誰にでも出来る…と。
・最低でも70%以上成功する確信が持てない限り、僕は走らなかった。走る気がなくても常に大きなリードを取って相手ピッチャーにストレートを投げさせた。
・僕が盗んだのは相手投手のクセではなく、その投球リズムなんですよ。クセなんて、個人個人で違って当たり前だし、本人が気をつけてさえいれば、大事な場面で隠すこともできます。塁上から僕が観察したのは、その人間の動作の中にポッと顔を出すリズムの変化なんですね。投球するとき、牽制するときに現れるふとした違いを必死で探す。
・塁に出て、行くか行かないか迷ったら、必ずゴーです。「行ってまえ」という思い切りですよ。仮に失敗したら。「しゃあないわ」と、すぐに気持ちを切り替えるようにした。
・ベースは踏むんやない、蹴るんです。スパイクの土踏まずの部分をベースの端に合わせ、つま先でグラウンドを噛むように、いつも左の足でね。なぜかというと、左足で蹴った瞬間に、重心は左方向へ移動するでしょ。野球は左回りのスポーツやから、次のベースを奪う態勢を作るには、どうしても左で蹴る必要がある。自然の理ですよ、これは。
・当たり前のことを、当たり前にこなしているうちに、誰でも一流の域まで届くと信じています。個性を生かそうとするあまり、「当たり前」を軽視してはいないでしょうか。まず、「当たり前」を繰り返せるか、どうか。それが最も大切なのです。僕はこれからも「新しい理」を探してみたいと思います。
やっぱり一流の人のコトバはシンプルだけど深いね〜。オススメです。(^<^)