「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「プロ野球 伝説の表と裏」(長谷川晶一)

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プロ野球、伝説の表と裏―語り継がれる勝負の裏に隠された真実の物語

プロ野球、伝説の表と裏―語り継がれる勝負の裏に隠された真実の物語

 

 

野球が大好きなワタシ、野球関係の本だけで年間50冊は読破する。観るのも、やるのも、読むのもいいよね。さて、この本も感動したよ!(・∀・)

 

プロ野球界には長きにわたって語り継がれる数々の伝説がある。ドクターK"野茂英雄はなぜストレートとフォークだけで三振の山を築けたのか?王貞治はなぜ一本足打法でホームランを量産することができたのか?なぜ“世界の盗塁王"福本豊の足を止めることはできなかったのか?1993年、彗星のごとく現れた伊藤智仁。彼はなぜ“魔球"高速スライダーを投げることができたのか?それぞれの伝説を、当事者、そして関わってきた人物たちの証言により様々な角度から検証したノンフィクション。伝説に隠された真実が今、明らかになる」その中でワタシの大好きな王さんの一本足打法について紹介しよう。

 

一本足打法の光と影」

 

フラミンゴのように右足を上げて、静止したまま投手に対峙する。その美しいフォームは多くの人の記憶に今も鮮明に息づいている。
現在では王のように、高々と前足を上げ、静止したまま投手をにらみつけるバッティングスタイルを目にすることはない。あの華麗な打撃フォームはどのようにして生まれたのか?王の成功を受けて、次々と登場した「一本足フォロワー」たちは、どんな思いで、あの独特のフォームを身につけて行ったのか?そして、どうして現在では王のような流麗な一本足打法打者がいないのか?

 

・(片平晋作)「僕の合宿の部屋は王さんだらけでしたよ。普通はアイドルのポスターを貼るじゃないですか。でも、僕の部屋は壁から天井から、すべて王さん。そうして王さんの姿を頭にインプットするんです。寝るとき、起きるとき、食事のとき、くつろぐとき、全部王さん。ヴィジュアルから脳にインプットして完全になりきる。そんな状態でした。

 

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ピッチャーが投げるときに、トップの位置でいかに待つことができるか、いかに受けることができるか。右足を上げたら、あとは下ろすしかない。でも、そこでどれだけ我慢できるか。その「間」をモノにするのに10年近くかかりました

 

高校2年生から取り組み始め、大学、そして18年間のプロ生活。片平は常に一本足打法にこだわり続けた。その代償は大きかった。右ひざはぼろぼろで、半月板は手術によって失われた。現在では足を引きずりながらの歩行を強いられている。「僕のひざは勲章だと思っています。何も後悔なんかしていません。「王さんのモノマネだ」とか「一本足をやめていればもっと打てた」とか、人が何と言おうと構いません。初めは王さんのモノマネだった。でも途中からは僕のバッティングができました。僕は一本足打法に感謝しています一本足打法よ、ありがとう」胸を張って、そう言えます


・(大豊泰昭)「一本足のおかげで二冠王を獲ったのはいい思い出だけど、逆に一本足のせいで選手寿命も縮まりました一本足打法は足への負担だけじゃなくて、目も疲れるんです。足を上げるタイミングを図るために常にピッチャーを凝視しなければならない。二本足のときの数倍も目が疲れるんです。

 

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プロ野球選手を長く続けようとしたら一本足打法はやるべきものではないですね。今の子は利口だからまずやらないよね。肉体への負担を考えて、得か損かで言えば大損ですよ。もちろん一本足に後悔はないです。ただ……生まれ変わるのならば、今度は二本足で挑戦sちてみたいな……

 

・(荒川博)「王が二本足打法に戻していたら、4割は打っただろうね。だって、絶対にヒットの確率は高くなるんだから。でも、ホームラン数は半分くらいになるだろうねそうなると、どっちがいいかと言えば、やっぱりホームランだろうな。昔、王に言ったことがあるんです。……お客さんはお前のヒットを見に来ているんじゃないんだ。お前と長嶋(茂雄)はそこが違うところだ。……だから大変なんですよ。王は。本当に可愛そうだよな。

 

(その後、一本足打法の後継者が生まれなかったのは)それは当たり前だよ。だってさ、オレがついていないんだから。だって、当の本人だって一本足の後継者を作れないんだから。その時点で無理なんだよ。だから、王はオレの一生の傑作だよね。人生の全部をかけるぐらいの気持ちで指導しないとできないよ。オレもその後は王以上のバッターは作れなかったから……」

 

・(駒田徳広)「一本足打法の魅力は飛ぶということ。王さんが一本足打法を始めて50年が経ちました。でも今から100年経っても、王さんの打ち方は理想的なバッティングフォームだと思います。それを、まだ誰も気づいていなかった60年代から取り組んでいたからこそ「868」という記録が生まれたんです。あの時代に一人だけそうした打撃理論を持っていたのが王さんでした。やっぱりすごいよなあ……」

 

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・(王貞治)「いろいろな人が一本足打法をやりました。だけど結局はスタートした動機が違うんです。みんなは「一本足にあればホームランが打てる」という動機でスタートしているんだよね。だけど僕の場合は一本足打法でホームランを打とうとしたわけではないんだよね。とにかくボールを前でさばくにはどうすればいいのか考えて、悩んで、そして一本足打法を始めたんです。その結果、タイミングをとるのが上手になって、そこで本来の持ち味である長打力が発揮されたんです」

 

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ドクターKの真実ー野茂英雄」「福本を刺せ!」「1993年の伊藤智仁もどの章もオモシロイ。野茂のカーブ、シュートも見たかったなあ。福本みたいな選手は出ないよね〜!伊藤智仁はホント、すごかった!野球ファン必読!超オススメです。(・∀・)

 

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プロ野球、伝説の表と裏―語り継がれる勝負の裏に隠された真実の物語

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