「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「私の教え子ベストナイン」(野村克也)

またまたノムさんの本。野球の本だけで年間50冊は読むなあ…やっぱり野球が大好きなんだなあ…。(・∀・)!さて、監督生活24年のノムさんの教え子のベストナインがこれだ!そのエッセンスを紹介しよう。


選手として27年。監督生活24年。1000勝以上あげた監督12人の中では勝率が最も低い。言い訳ではないが、南海、ヤクルト、阪神楽天と最下位チームばかり任されてきた(ヤクルトだけ就任前年4位)何とも私らしいではないか。(勝率.500、1565勝1563敗76引分。1565勝は歴代5位)


私は「本当の天才」という人間を、生まれてこのかた3人しか見たことがない。長嶋茂雄(巨人)、イチローオリックスほか)そして広瀬叔功(南海)だ。広瀬は私の1歳下でテスト生、投手として入団してきたが、高校出1年目にヒジを痛めて遊撃手に転向した。2年目の56年はプロ初打席から7打席連続安打。ただ、長い間一緒に過ごしたが、グラウンド外での努力、たとえば合宿でバットの素振りをしていることろなど一度も見たことがなかった。天才なのだ。64年の打率、.366は、85年に落合博満(ロッテ)に抜かれるまで、長きにわたり右打者の最高打率だった。


とにかく前身これバネ。飯田哲也(ヤ)も凄かったが格が違う。ある日、中百舌鳥球場で練習が始まる前に「ジャンプして、手を使わずに外野フェンスの上にポンと腰掛けられたら、麻雀でたまってる晩メシ代のツケをチャラにしよう」背伸びしてやっと手が届くぐらいの高さで、普通に考えたら不可能だ。それを広瀬はやってのけたのである。拍手喝采。あれは凄かった。語りぐさになっているほど強いバネの持ち主だ広島県大会の走り幅跳び走り高跳びの一位を総ナメにしたという自慢話も、あながち嘘ではないだろう。いや納得だ。


・大きなリードを取り、スタートや中間疾走の瞬発力が抜きん出ていた。三塁走者になれば、内野手バックホームに備えて前進守備をしているのに、投手ゴロで本塁をいとも簡単に陥れた。64年72盗塁でパ・リーグ初の4年連続最多盗塁。あまりに広瀬が走るものだから、日本野球機構が「盗塁王」を新たにパ・リーグの表彰項目にしたと聞いたことがある。通算盗塁数は福本豊(阪急)に次ぐ歴代2位なのだが、福本は記録のために走っていたようなところもあった。「俺は僅差の場面で走る」「チームの勝負に絡まない盗塁はしない」といつも言っていた。福本は「自分にとって神様みたいな存在」と語っていた。



先発投手 伊藤智仁(ヤ)歴代最強「高速スライダー」
救援投手 江夏豊(南)ストッパー序章
 捕 手 古田敦也(ヤ)捕手像を変えた男
 一塁手 オマリー(ヤ)意地の30本MVP
 二塁手 土橋勝征(ヤ)脇役の中の主役
 三塁手 ハウエル(ヤ)劇的サヨナラ弾5本
 遊撃手 宮本慎也(ヤ)攻撃的な守備は、最大の防御なり
 左翼手 門田博光(南)不惑本塁打王
 中堅手 広瀬叔功(南)天才の盗塁
     飯田哲也(ヤ)世紀のバックホーム
 右翼手 稲葉篤紀(ヤ)運命の一発、努力の守備
再生投手 江本孟紀(南)南海優勝の胴上げ投手
再生打者 山崎武司(楽)遅咲き、大器晩成


そっかあ…現役で天才・広瀬叔功を見たかったなあ…。開幕が待ち遠しいねえ。オススメです。(・∀・)!