「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜本当の恋とは?…『仔猫の恋』(飯田雪子)

仔猫の恋

仔猫の恋

猫好きな私がタイトルだけで選びました。(^。^) 「十年以上ずっと好きだったことを伝えようとした瞬間、逆に彼に婚約報告をされた大学生の美羽。諦めきれずに彼と婚約者の後を追う美羽が出会ったのは、生意気そうな男の子・達矢だった。彼が婚約者の弟で、結婚に賛成してはないことを知り、美羽はある提案を行い――!? 一途な女子と恋愛下手な男子のキュートで切ないラブストーリー


この本を読んで思ったのは、私がいままで体験したいくつかの恋(?)は大人の恋ではなく「仔猫の恋だったのかも!?ということだ。若かったということなのかも。そのエッセンスを紹介しよう。


「友達にね。言われたの。相手の幸せを第一に思えるのが本当の恋だって」あたしの想いは本物じゃないのかな。美羽の声はわずかにふるえている。「本物じゃないから、ヒロくんも気づいてくれなかったのかな」


最初から−弘至にとって、美羽は猫だったのだろう。まとわりついてくる可愛い仔猫。大好きだという言葉も愛しいという感情も嘘ではなく、けれどそれだけ。恋愛対象になどなるはずもない。ましてや自分の家の飼い猫ではなくて友達の家の猫ならば、それこそ責任感も何もなく、ただ可愛がっていればよかったのだ。


・気づかなかったんだ。弘至はそう言う。気づかなかったはずがない。気づこうとしなかっただけだ。最初から−美羽の存在は、「別枠」だったから。対等でなければ恋など生まれない。どんなに近づいても、どんなに想っても、美羽は彼の心の中には棲めない。ただ−感情の表層をかすめてわずかに華を添えるだけで。


・「ばいばい、ヒロくん」彼はなついた猫を一匹失うだけだ。けれど美羽は。美羽の失うものは−。


「もう、迷子になるなよ」「…うん」


くれぐれもピアスの片方を相手の家に置き忘れるのは注意しましょう!(^^ゞ