「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜世界一幸福な国?…『ブータン、これでいいのだ』(御手洗瑞子

ブータン、これでいいのだ

ブータン、これでいいのだ

秘境・ブータン。でもこの間ワンチュク国王が来日したりして身近に感じられる国・ブータン

この本は、首相側近を務めた著者・御手洗瑞子氏が語る、「幸せ」の意味と笑顔のレシピ。問題山積みだけど、ブータン、これでいいんだよね。って。そのエッセンスを紹介しよう。


ブータンの人たちは、政府で働く官僚も含め、ほとんどの人が手帳もカレンダーも持っておらず、頭で記憶できる範囲(1〜2日後)までしか予定をたてない。先の予定を入れない。このため、大人数が参加する会議をコーディネートするのはなかなか大変です。「2週間先となると、さすがに予定は立てられないよね〜。そんな先のこと。わかんないもん」とある長官は笑います。


・会議を開きたい時は、みんながいそうだ、と思ったタイミングにオフィス中を駆け回り、「みんな、いま会議室に集合して〜」と言わなければなりません。もしくは、翌日のことぐらいまでは覚えていられるので、前日に連絡し、直前にリマインドします。


ブータンは、インドの北・中国の南、ヒマラヤの山中に位置する国。チベット仏教と国教とし、ゾンカ語というブータン独自の言語が国語だが、英語も話す。
近年まで絶対王政が取られていたが2008年に初めて民主選挙で首相が選ばれ、憲法も公布され、立憲君主制に移行した。面積は九州と同じくらい。人口は68万人、都道府県でいうと島根県、東京23区でいうと練馬区大田区と同じくらいの人口です。


・平均所得は、公務員だと月2〜4万円、レストランの従業員で1〜2万円。


ブータン政府のGNH(Gross National Happiness Commission)
コミッション=国家計画局で首相フェローというポジション。ブータン政府に1年間雇用された海外からの若手プロフェショナルのことで、御手洗氏が第一号。


・初雪がふると、内務文科省がその日を祝日として発表し、ニュースなどで報道されます。
でもその日の朝に祝日と決まるので、みんな知らずに出勤し、口コミベースで広がるのです。小さな国だからできる、祝日設定の方法かもしれません。これは雪を神聖なものとして捉える文化と、また、今年も雪が降り天候が順調にめぐっていることへの感謝から祝日にするとのこと。


・のんきなお医者さん

私 「3日前から熱と頭痛があり、昨夜から吐き気がします」
医者 「ごはんは食べられてる?」
私 「昨夜からは、吐き気がするのでごはんも食べられていません…」
医者 「あ、なんだ、ごはん食べられてないの。だから具合悪いんだよ!」
…違うよ。逆です。まさかのループ会話です。


ブータンで人見知りをする子どもはいません。
恥ずかしがることなく、堂々とカメラの方を向く。「自信満々」なのは子どもだけではありません。ブータンの人たちはいつも堂々としていて、きりっとした雰囲気です。ブータンの人は、ミスをしたりやるべきことをやってなかったりしても、あまりへこんだり反省したりしないものなんだ、と気づくようになりました。


ブータンでは失敗や間違いは「許されるもの」なのです。例えば、約束したことができなかった時。ブータンでは、あまり誤りません。「こうこう、こういう事情で、できなかったよ〜」とだけ言い、聞いた方も「そうか、じゃあ仕方がないね」で済ませます。「約束したんだからきちんとやってよ!」などと相手を責めたりすると、むしろ、人を許すことができない徳の低い人、と見なされる傾向すらある気がします。


・好きな人がいれば付き合い、結婚し、もしほかに好きな人が出てきたら浮気し、場合によっては離婚する。ブータンの人たちの男女関係は実にオープンです。だからこそ結婚するときも、「僕はこの人を一生養い、守りぬくことができるだろうか…」と先のことを思い悩んだりしないかもしれません。「当たり前じゃないか!だって人生は一度きりなんだよ!そりゃ、素敵な人がいたら、お付き合いしたいって思うよ。我慢していたら、幸せじゃなくなってしまう。第一、あとからすごく後悔するよ」根本には、「一度きりの人生、欲求に素直に生きるのも幸せ秘訣」というような考え方があるような気がします。


その他、「男性が自分を婿にもらってくれる家を探す」、「ブータン男性の浮気性」、「ブータンの夜這いの風習」、「快楽主義的なブータン人」等面白い!実に面白い!(^。^)