体内リズムの秘密―ここまでわかった!心とからだのタイム・コントロール
- 作者: 林博史
- 出版社/メーカー: 主婦と生活社
- 発売日: 1998/05
- メディア: 単行本
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さて、この本。副題は「ここまでわかった!心とからだのタイム・コントロール」。病気にはかかりやすい時間があり、薬は飲む時間によって効果と副作用が異なり、脳の活動、記憶力、運動能力、ホルモンの分泌、免疫力にも1日のリズムがあるのだという。からだのリズムを実例をあげて、わかりやすく説き明かす。そのツボとコツを紹介しよう。
・生物の持つ約二十四時間周期のリズムをサーカディアン(概日)リズムといいます。その他のリズムとしては海辺の生物が持つ十二時間周期(潮汐リズム)、女性の月経の約一ヶ月周期(概月リズム)、鳥の渡り、サケ・マス等の川の遡上、動物の繁殖、クマの冬眠等一年周期(概年リズム)もあります。
・脳の中の視床下部にある視交叉上核に、体内リズムを刻む時計が存在することがわかりました。現在では、哺乳類以外の鳥や昆虫、軟体動物にいたるまで、目あるいは視神経と関係の深い部位に体内時計があることが確かめられています。
・すべての動物の体内リズムは、食物が手に入りやすい時間帯にもっとも活動的になるように仕組まれてるのです。ただし、万物の霊長である人に関しては第二、第三の時計の存在が推測されており、体内時計は想像以上に精巧にできているようです。
・パプアニューギニアでは、分、秒を意味する言葉が存在しないそうです。日が登れば昼になり、日が沈むと夜になるという暮らしです。
・スポーツの突然死でいちばん多いのは、早朝ジョギングというデータがありますが、これはジョギングそのものより、早朝という時刻が影響しているのです。ジョギングの教祖といわれるジェームス・ヒックスが走っている最中に五十二歳の若さで突然ししたときは、世界中のジョガーにショックを与えました。死因は心筋梗塞でした。
・朝の光は体内リズムのズレを調整するのに大切な役目を担っているということです。日本では新年の日の出を敬う週間がありますが、これなど、宗教的な意味をもった儀式となる前に、夜と昼という大きな時間の変化のなかで制約を受けながら暮らしていたころの古代人の生理的記憶が潜んでいるように思えます。
・体内リズムを調整するのにもっとも有効な手段は決まった時間に起床することです。そして、目が覚めてから十五分以内に、太陽の光、または同じくらいの強さをもった人口の光を浴びれば、体内リズムがしっかりとリセットされます。光をさえぎっていた部屋のカーテンを思い切り開けると良いのです。
なるほど!私が毎朝、起きてすぐに日の出の写真を撮っているのは意味あることだったんだね〜!やっぱり人間も宇宙のリズムに支配されているんだね。オススメです。(^。^)