「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜最後の食事は何を食べる?…『老人力2』(赤瀬川原平)

老人力〈2〉

老人力〈2〉

今月年男のワタシ。26日で48歳になる。私の同世代は、早や老眼が始まっている人が多い。おかげさまで私は老眼は全くないのだが。このことを専門用語で老人力がついた」という。「忘れっぽくなった」「足腰が弱くなった」「涙もろくなった」「持病を抱えている」…これらすべて「老けた」のではない、「老人力」がついたのだ。(^。^)

さて、この本はあの名著の第二弾。これがまたオモシロイのだ。そのエッセンスを紹介しよう。


すべての水に流して、という考え方は日本ならではのものだと思う。アフリカの砂漠の国で、何か骨肉の争いがあった後に、「まあまあ、ここはひとつ、過去のことは水に流して…」といっても水がない。流しようがない。水があればまず飲みたいというもので、流すとすれば体内に流すわけで、過去を水に流したとしても体内に溜まってしまう。

シベリアとかアラスカの方でも水に流せないでしょうね。水はあるけど凍っている。水に流そうとしてもどんどんその場にへばりついてしまう。いったん火で暖めて溶かせばとりあえずは流れるけれど。その先ですぐにまた凍りつく。

それから中国の辺りも、水は大量に流れいてるけど茶色だ。土が混じっている。水に流すのは、みそぎというか、ゼロというか、無色透明からやり直そうというようなことなんだけど、そうはなりにくそうだ。


・今日で人生は終わり、明日死ぬとなったときいに、最後に何を食べたいか。これもいろいろあって答えを出すのが難しい。考えていくと、あれも食べたい、これも食べたい。真面目に考えてみて、ぼくはやはり最後となると白いご飯とおかずという形が欠かせない。まずふっくらと炊き上がった、出来れば新米の白いご飯。それと絶妙のバランスで漬かったおしんこ。出来ればヌカ漬けがいい。キューリかナスかカブ。あるいは白菜漬けでもいいい。あとはタラコの焼いたのでもいいし、マグロの味噌漬けの焼いたのでもいい。

そしてお茶。お茶はどうしても欲しい。むしろ最後に欲しいのはお茶だともいえる。歳をとると、食事もさることながら、食後のお茶がいちばんしあわせである。そうだ、そのあとに楊枝が欲しい。美味しい物を食べてもうこの世におさらばでいいんだけど、歯の隙間に挟まったままでは気分が悪いので、最後の最後はやはり爪楊枝ですね。何だか欲しいものばかり書いてしまった。



私もやっぱり人生最後の食事は新潟のコメだなあ。そして味噌汁と野沢菜「しょうゆの実」だなあ。みなさんは何を食べる?


FAVORITE〜これさえあればごはん何杯でも!…『しょうゆの実』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20110513


BOOK〜恐るべき未知のパワー!…『老人力』(赤瀬川原平

http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20100209