「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『子供の名前が危ない』(牧野恭仁雄)

子供の名前が危ない (ベスト新書)

子供の名前が危ない (ベスト新書)

私の名前は「輝」と書いて「てる」と読む。あまり同じ名前に出会ったことはない。同じ字を書いても「あきら」とか「ひかる」と読むとか。「てるひこ」「てるあき」「よしてる」とか。単独で「てる」はあまりないよね。さて、この本は面白い。そして深い。


著者はこれまで何十年も名前の研究に取り組み、また10万件を超える名づけの相談を受けた命名の専門家。なぜ、奇妙な名前が増えているのか?私が普段疑問に思っていたことがほぼ解決された。そのエッセンスを紹介しよう。



「与夢(あとむ)」「葉萌似(はーもにー)」「亜明日(あーす)」「里羅楠(りらっくす)」…芸能人や知人の子どもの名前を聞いて、仰天した経験はないだろうか。驚くべきことにこうした名前をつけられた子供には、社会的ステータスの低さや犯罪の傾向までは指摘されている


・今の保育園、幼稚園、入学式などでは、とにかく奇抜な名前「珍奇ネーム」がありきたりになっている。そして入園式、入学式などでは、とにかく名簿を見ても誰にも読めない名前の子が多いため、先生たちも困りはて、式の準備や進行にも混乱をきたすといった事態が生じています。


・「椿の花が好きなんで、女の子に椿子(つばきこ)とつけたいんです。めずらしいし、しゃれていると自分でも思うんです」「でも、椿はチンと読む字ですが、いいんですか?」「本当ですか?やめます、やめます」


・最近は珍名というより珍獣の名といったほうがいいくらいのアニメ顔負けの名前も多く、常識からの脱線の仕方は、年とともにエスカレートしています。そして珍奇ネームをつけたがる親たちに、多くの人はこのような感想を抱くのです。「もう、アホとしか言いようがない、ダメだこりゃ」


名前は「誰にでも読めること、そして男女がわかること」が絶対に必要です。たとえ他人に傷つけられることがなくても、老人みたいな古い名前や、あまりに奇妙な名前をつけられたために、大勢の前で名前を呼ばれるのが嫌で嫌で仕方なく、先生に褒められること、ましては賞をもらうようなことは絶対にしないという人がいました。さらには「卒業式も行きませんでした」と語った人や。大人になっても名前を呼ばれるのすら不快で人に名前を教えたがらない人もいるほどです。自分の名前を人に言えない、というのは社会生活でどれほど不便なことでしょう。


「変わった名前のせいで、学歴もあり優秀でありながら、面接どころかエントリーシートすら通せない」という就活の悲鳴も上がっています。そして結婚も、「本当にちゃんとした親なのかしら」「こんな名前でバカにされないかしら」「家族だって恥ずかしくて人に言えない」と相手に感じさせるのは戸惑いばかりです。


・さらにこんな恐ろしい研究結果が上がっています。海外で「あまり一般的でなかったり、異性的な名前をつけられた子供ほど、人種に関係なく少年犯罪に関わる傾向が強い」、「奇抜な名前は社会的にステータスが低くなる」といったことさえ指摘されています。


その他、「珍奇ネーム17つの種類」「名前でわかる日本の世相」「子供の人格形成で最も重要なもの」「奇妙な名を生む深層心理」「珍奇ネームの子は短命?」「なぜ芸能人子の名は奇抜なのか?」「悪魔くん事件は何だったのか?」「酒鬼薔薇聖斗の名前に隠された恐ろしい事実」「珍奇ネームは私たちへの警告である」「正しい名づけの方法」…など。今年読んだ本のなかでベスト3に入るね。もしお子さんの名前を考えるときは必読!絶対オススメ。(^^♪