- 作者: 石井住枝
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2006/10/03
- メディア: 文庫
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【現場感覚】【時間管理】【合理主義】【委任力】【育成力】【解決力】【コミュニケーション力】【応用力】【自己認識】【感謝の心】
トヨタの役員や幹部などのエピソードが満載!そのエッセンスを紹介しよう。
・トヨタのマニュアルというと「標準化」といわれますが、簡単に言えば、熟練者のノウハウをわかりやすくまとめ、誰にも活用できるように、共有化しておくことなのです。マニュアルはもちろん、通常業務でも活用します。使いながら「こうしたほうがいい」と気づけば、どんどんカイゼンしていきました。「標準になった瞬間に、カイゼンの対象になる」これがトヨタのスタイルです。
・秘書の思考において重視すべきなのが「経営者の視点で考える」ということでした。秘書自身の仕事の段取りだけでなく、会社全体にとってなにが必要なのかという考え方をしなければなりません。
・トヨタで十数年、秘書の仕事に携わり、私がいま、秘書として必要な能力だと考えているものは、物事の本質を見極め、問題を想定し、スタッフや関連部署と連係を取りながら仕事を遂行していく「ブレーン」能力です。
【現場感覚】
・工場に出かけて、そのときに見るものや感じるもの、、音であったり、雰囲気であったり、従業員の表情など、五感で受け取ることすべてが大切な情報なのです。
【時間管理】
・A役員は、会議に出るとき、別の仕事を持ち込んでいる姿をよく見ました。会議中であってもちょっした空き時間はあるものです。数分程度の短い時間でも、資料のチェックや決裁など、結構できるのです。複数の案件を同時に考えることでむしろ、思考が広がったり、新しい発想が生まれる可能性もあるものです。できる人は一度にどれだけたくさんの案件を進められるかを楽しんでいるようでした。
・D役員は、「何事も準備が大切」というのが口グセでした。「5分でやれる仕事」「10分でやれる仕事」「30分でやれる仕事」というように分類し、空き時間をうまく活用していました。
・Gさんは、そのために仕事のチェックリストを活用していました。翌日やることを一枚のチェックリストに集約する。そしてデスクの前に貼って退社する。これを毎日繰り返すのです。頭のなかをからっぽにして、プライベートな時間を楽しむために、一枚のチェックリスト全部落とし込んで帰るのです。覚えておくためではなく、忘れるために書いていたといえるでしょう。
【合理主義】
・個人のデスクであっても、余分なものをもたない、整理整頓をするとい意識は徹底していました。
【委任力】
効果的に教えるための5つの方法
1 言ってきかせる
〜はっきりとわかりやすく、手順と要点を区別して話す。多くの内容を一度に話さず、必要があれば繰り返す。専門用語は説明を加えながら使う。
2 やってみせる
〜一つひとつ区切って、理解できるように見える。要点は動作を強調し、繰り返してみせる。
3 聞いてみる・言わせてみる
〜理解できたか、5W1Hの六つの角度から質問する。手順や要点を言わせて聴く。
4 やらせてみる
〜まず、できる限り同じ方法でやらせる。身につくまで何回も繰り返させる。時々チェックしながら、でき映えも調べる。
5 書いてみせる
〜内容を間違えないように表現する。箇条書きにして、絵図面や写真を可能な範囲で使う。要点をはっきり示し、優先順位を踏まえて書き出す。
【育成力】
・一つミスをして、ガンガン怒られた後も、ふっと「ちょっとコーヒーを飲みに行くか」と声をかけて連れ出してくれたり、女性社員同士でいさかいがあったときも相談にのってくれるなど、決して厳しいだけではありませんでした。フォローがしっかりしていれば厳しさも一つの愛情表現だと理解できます。
【コミュニケーション力】
相手の立場を考えて配慮したり、コミュニケーションがうまくとれるのは、運動部やチームで活動したことがある人の強みだと思いました。
【応用力】
・どんな話題であっても自分のこと置き換える力こそが、応用力をみがく秘訣だと思っています。
【感謝の心】
・できる人というのは、気配りが上手でマメであるようです。小さなことにも気づいて「ありがとう」と声をかけるのを忘れませんでした。