「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて…『ビッグツリー』

完全版 ビッグツリー~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~

完全版 ビッグツリー~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~

この本はスゴイ!(>_<)自閉症の子を抱えながら、妻が肝炎に倒れ、入院43回、6度の転勤、出世、 激務・家事・看護、そして、自殺未遂……。


この過酷な運命を受け止め、逃げずに立ち向い、闘い続けた佐々木常夫氏。そして家族が再生する。淡々と書かれているのだが、ドラマでもここまでは書けないだろう。


家族とは何か?仕事とは何か?人生とは何か?愛とは何か?深く考えさせられる。そのエッセンスを紹介しよう。


・朝五時半に起きて三人分の朝食を作り、同時に三人分の弁当を作る。おかずはだいたい前の日から決めているので手際よく一時間以内で準備し、そのかたわら子供たちに登校の用意をするよう声をかける。

七時過ぎには家を出て八時には会社へ着く。皆が出社してくる前の一時間が勝負である。その日のスケジュールを確認し、書類を整理し、部下への仕事の指示を決める。会議はできるだけ減らし、必要な会議も二時間のものは一時間、一時間のものは三十分に短縮させるように工夫していった。私の主催する会議は時間厳守、資料は事前配布が原則。打ち合わせも議論もまず結論から始めるようにした。このように課のあらゆる業務を計画的・効率的に行うことで無駄を徹底的に排除していった。


・私自身仕事の効率性も極限まで追求した。書類を探す時間がもったいないので整理術も究めたし、ちょっとした隙間時間でも仕事ができるように常にいくつかの仕事を持ち歩く習慣も身につけた。そして、夕方六時には会社を出て、七時に帰宅したらすばやく夕食を作る。おなかをすかして待っている子供たちにも、少し手伝わせる。九時までに食事や弁当の準備を終え、その後寝るまでは持って帰った会社の仕事をする。

土曜日は、必要なものを持って浩子の見舞いに病院へ行く・普段の日は病院に寄れないので、できるだけ長く浩子のそばにいるようにした。土日は朝から洗濯をしつつ一週間分の大掃除。そして次の一週間分の料理の献立の作成と買い物をする。まさにダスティン・ホフマン主演の『クレイマー・クレイマー』の生活であった。


・佐々木氏の心の支えになったお母様の言葉。


運命を引き受けて。その中でがんばろうね。
がんばっても結果が出ないかもしれない。
だけど、がんばらなければ何も生まれないじゃないの。


・家族と共に生きる長い人生では、病気、事故、仕事問題、人間関係など、いつ何が起きるかわかりません。もし、そんな不測事態が起きても、「運命を引き受けよう」と、すべて受け入れ、強さと優しさ、希望を胸に明るく生きていきたい。
外から見えない根っこには自分自身のへの不動の信念を秘めながら、家族愛、仕事への情熱、社会・人々との深い関わりを幹・枝葉とし、風説に耐え凛と立つ大きな「父の樹」、それがビッグツリーです。


これ、映画化か、ドラマ化して欲しいなあ!おススメです。(^^♪