「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『Survivalism 70億人の生存意志』

survival ism―70億人の生存意志

survival ism―70億人の生存意志

みなさん、2012年のお正月、いかがお過ごしですか。(^O^) この新鮮な気持ち、いいよね。毎日がお正月の気分でいたいよね。さて、今年もいい本を仕入れてますよ〜!(*^。^*)


昨年、地球の人口が70億人を超えたよね。そして世界の人口は、2050年には90億人にも到達すると予測されているのだとか。そのタイミングで出たのがこの本。人類の歴史を紐解きながら、人類が自らの生存のために、どのような技、技術を発明し、駆使してきたか。石器、釣り針、文字、毒と薬。交通、通信、生物摸倣技術などに焦点をあてて解説されているのだ。限られた資源や環境のなかで、人類が生き延びていくには今も昔もテクノロジーの発展は欠かせない。石器に始まり最新の環境テクノロジーまで、技術の歴史をひも解きながら、これからの人と技術の関係を考える。そのエッセンスを紹介しよう。



ガリレオ・ガリレイが衛星を発見して「科学」がその歩みを始めた1600年頃、世界人口は約5億人。人類は700万年という長い時間をかけ、時に飢饉や伝染病などで人口を減らしながらも、少しずつその人数を増やしてきた。変化が訪れたのは18世紀に入ってからだった。1730年代にイギリスで「ノーフォーク農法」が考案され、農作物と家畜の生産高が増大し、冬になると陥りがちだった食料不足を解消した。そして、1700年代、蒸気機関、蒸気船が発明され、飢饉に見舞われていた地位l機に緊急用の食糧を運びこめるようになった。こうして長きにわたって細かく上下動していた人類の「死亡率」は安定化し、ついには低下をはじめる


・現在、世界人口は70億人に達し、現在も増え続けている。この400年間でおよそ14倍。しかし当然のことながら、地球のサイズは変化していない。急速な人口増加は、「エネルギー問題」として可視化される。50年前、世界人口が30億人だった時代と比較してみれば、一人あたりの石油エネルギー消費量は日本で4倍、韓国では9倍に増えている。


・21世紀の新しい技術革新のコンセプト=「ネイチャー・テクノロジー

LED(発光ダイオード)=チョウ、セルフクリーニング構造=カタツムリ、微量風力発電=トンボ、太陽光発電、重力発電=地球、宇宙


・そもそも人類とは、「直立二足歩行」をする生活を始めたことが大きい。以後、自由に両手が使えるようになり、獲得した食糧を森にいる家族のもとに運ぶことができるようになった。森の木々から降り立ち、二足歩行で歩み始めた人類。「人類」になったことで、失った昨日もある。生存のための進化は、自由になったその手に委ねられたが、できることは「握り」「掴む」こと。人類は、さまざな生存闘争の中で、ついに新たな「手」を生み出すことになった


・私たちが「毒」と名付けたものは、あくまで人類にとっての毒。「鉛」を、自ら好んで食べるミミズがいる。逆に、ワサビは、ゴキブリにとって神経ガスとなり生きていられない。地球上にはすべての生物にとって共通の毒というのは、存在しないのかもしれない。


・そもそも毒には、大きく分けて二つある。自然界の動植物、鉱物などが有する「天然毒」、そして人類が長い歴史を通じて生み出した「人口毒」だ。私たちの日常生活を見渡すと、毒に囲まれていることがわかる。殺虫剤、防腐剤、保冷剤、着色料、タバコやアルコール…。添加物が含まれている食べ物を摂取したからといって、すぐに死ぬことはない。なぜか。それは、私たちの身体に「解毒作用」が備わっているから。


・しかし、優れた解毒作用を持っていても、適わない場合もある。そこで、身体を少量の毒で慣れされるという効果的な手法があることを人類は発見した。まさに、「毒には毒で制する」という発想。「ペスト」や「天然痘」などの疾病を乗り越えるため、薄めた病原体を体内に入れて免疫力を高める「ワクチン」という武器を手にするまでに至った。毒を味方にし、利用する。それが人類の選んだ毒との共存方法なのだ。


写真がたっぷりでビジュアルで訴えてくる。こういう本が中学の歴史や理科の教科書になればいいのにと本当に思う。
おススメです。(^^♪