「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『働かないアリに意義がある』(長谷川英祐)

タイトルに惹かれて読みました。結論、めちゃオモシロイ!(^J^) 働き者の代名詞のアリを実際に観察すると、その7割はボーッとしており、約1割は一生働かないことがわかってきたのだ。それは何故なのか?どういう意味があるのか?「役に立つ」ということはどういう意味なのか?そのエッセンスを紹介しよう。



・ハチやアリではコロニーのなかには普段はメスしかいません。働きバチや働きアリもみんなメスです。女王もメスで、オスの王はいません。ミツバチのオスは新しい女王が交尾を行う短い期間だけに現れ、女王と交尾をするとすぐに死んでしまいます。女王はそのとき受け取った精子を体の中で生かし続けることができ、長い一生のあいだ、ずっとその精子を卵の受精に使います。

一方オスは一カ月ほどの短い人生の期間中、まったく働きません。交尾のためだけに行動します。一回交尾をすると死んでしまうほとんどいオスバチやオスアリは、社会を維持するという観点からは厄介者です。女王が充分な回数の交尾を済ますと、働きバチはまだ巣にいるオスにエサを与えなくなり、激しく攻撃して巣から追い出してしまいます。追い出されたオスたちは空しく死んでいくちかありません。ハチやアリの女王にとって、オスは精子を受け取るためだけに必要な存在でしかないのです。


イソップ「アリとキリギリス」ではアリは働き者として知られていますが、実は驚いたことに巣の中の7割ほどの働きアリが「何もしていない」ことが実証されました、これはアリの種類を問わず同様です。案外、アリは働き者ではなかったわけです。働かないアリは、必要な労働をほとんど行わず、自分の体を舐めたり目的もなく歩いたり、ただぼーっと動かないでいたりするなど、労働とは無関係の行動ばかりしています、では、こういった働かないアリたちは、自分がサボりたくて働かない「怠け者」なのでしょうか?


・アリはエサ探しを常に行っています。エサを見つける効率をあげるために、手の空いた個体すべてがエサ探しに参加するべきなのでしょうか?もちろんそうではありません。大きなエサが見つかれば多数の個体で回収しなければなりませんが、すべての個体が働いていて手の空いた個体がいないと、エサを回収するためのメンバーを動員することができませんから。変動環境のなかでは、「そのとき」が来たらすぐ対応できる、働いていないアリという「余力」を残していくことが実は重要なのかもしれません。お利口な個体ばかりがいるより、ある程度バカな個体がいるほうが組織としてはうまくいくということです。


・働かないアリは、なにも好んで働かないのではなく、働きたいけど鈍すぎて仕事にありつけない個体であると考えられます。つまり彼らは働くつもりがないから働かないのではなく、なんらかの理由により、普通の働きアリがいるときには仕事をしない特徴をもつことが示されたわけです。


なるほどね〜!これは人間にも当てはまるかもね。いろんな人がいてOKなんだよね!それにしてもオスってメスに比べると情けないね…。(+o+)