「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜笑ってストレス解消!…『イン・ザ・プール』(奥田英朗)

イン・ザ・プール (文春文庫)

イン・ザ・プール (文春文庫)

作家の奥田英朗氏。ユーモアたっぷりのハナシがケッサクだよね。(^J^)


BOOK〜爆笑スポーツエッセイ!…『延長戦に入りました』(奥田英朗
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081020

BOOK〜究極のくだらなさ&下品さに爆笑!…『ララピポ』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081006



「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったボサボサ頭でマザコン精神科医伊良部一郎。胸には医学博士のバッジが。


そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症で局部が勃ちっぱなし、妄想癖、ケータイ中毒の中学生、強迫神経症…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。なぜなら伊良部は「とりあえず注射を打っとこうか」が口ぐせ。看護婦のマユミちゃんは、露出狂…。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。患者との会話のやり取りをひとつ紹介しよう。


「先生、私はカウンセリングを希望しているんですけどね」

「カウンセリング?無駄だって。そういうの」

「無駄?」

「生い立ちがどうだとか、性格がどうだとか、そういうやつでしょ。生い立ちも性格も治らないんだから聞いてもしょうがないじゃん」

「そんな……」義雄は絶句した。精神科医にかかるのは生まれて初めてだが、こんなことがあっていいのだろうか。

「それとも、なんか告白したいことある?」

「いいえ」

「だったら、いいじゃん。気にしちゃいけないって思うこと自体気にしてることで、どうせ堂々巡りなのよ」


もしかしたら伊良部は名医なのかもね。自分のことしか考えないんだが、一本筋が通っているし、思ったことは何でも実行に移す行動力。結果オーライなんだし。とにかく笑えるなあ。おススメです!(^O^)