恋愛の社会学―「遊び」とロマンティック・ラブの変容 (青弓社ライブラリー)
- 作者: 谷本奈穂
- 出版社/メーカー: 青弓社
- 発売日: 2008/04/01
- メディア: 単行本
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「彼氏いないのなら何をしに学校にきてるの?って感じ」―雑誌やテレビ、マンガのなかの恋にふれ、学校やバイト先、職場で恋する相手を探し、2人で愛を楽しもうとする若者たち。現代の恋愛事情を、雑誌記事やアンケート調査をもとに、人間関係、魅力ある異性像、アプローチの仕方、別れの理由などの視点から読み解く。そのエッセンスを紹介しよう。
・1990年代には、恋愛の歌が実に97%を占めるまでに増加しているという。つまり、最近の歌は恋愛をテーマにしなければ受け入れられないほど、国民が恋愛に傾注してしまっているのである。そういった状況を見て、小谷野敦は恋愛を現代の宗教になぞらえる。「恋愛をして初めて人生の味わいがわかるのである世の中に小説や詩歌に縁のない人もいるだろうが、さらに映画や歌謡曲、みんな恋愛するのが人間として当然のことであり、それをしたことがなければ人生の楽しみや味わいの大半を失うことになる」と記している。
・だが、このように重要な恋愛という事象は、従来、学問の対象として大きくは取り上げられなかった。飛田操は、その理由を「恋愛は神秘的な現象であり、そこには人知が入り込めぬ神聖な領域である」からだと主張している。あるいは秋山駿は、「あまり学校では真剣に扱わない内容、それでいてわれわれの日常生活に深く関わっていて、人間とか人生にとっての重要な項目である事柄」に恋愛をあげている。しかし、恋愛が単純に本能的なものでなく社会によって規定されているならば、それはまさしく社会学のテーマといえるだろう。
・社会は三つの戦略を用意する。一つは、恋愛と結婚を分離してしまう戦略。例えば、結婚は結婚として維持しながら、花街で恋愛したり妾(愛人)を囲ったりするスタイルである。現在では公然とこの戦略を使うことは社会的に認められにくくなったものの、かつてはかなり許容されていた。二つ目は、恋愛を抑制する戦略である。例えば、宗教の力を使って恋愛感情そのものを罪悪としてしまう方法。最後に、結婚と恋愛をむしろ結びつける戦略である。これこそがロマンティック・ラブ・イデオロギーと呼ばれるものだ。もともとは矛盾する恋愛と結婚を結びつけて、結婚相手としてふさわりい相手に抱く感情を恋愛感情と規定する。すると、結婚相手としてふさわしくない相手との関係は、偽物の恋愛として排除され、ふさわしい相手との関係が正しい恋愛として推奨されることになる。
・1970年代 男性の魅力
女性をリードする、スポーツマン、会話がおもしろい、自分を愛してくれる、能力が高い
・現代 男性の魅力
感覚が類似していて気が合う、女性をリードする、スポーツマン、能力が高い、優しさ、清潔感、外見がいい、自分を愛してくれる、会話がおもしろい、経済力がある
・1970年代 男性の欠点
試料中には見当たらなかった
・現代 男性の欠点
内実よりもよく見せようとする、外見的な悪さ/わがまま、知性がない/ずるい、遊び人/不潔/細かい、気配りがない/こびる/悪口をいう/暗い/いやらしい
・70年代 女性の魅力
外見がいい、女性的美点(女らしい、かいがいしい、など)、翻弄する女
・現代 女性の魅力
女性的美点(女らしい、かいがいしい、など)、外見がいい、感覚の類似、男性より下位に属する、明るい/笑顔/知識豊富、ミステリアス/女だけで群れない/媚びない
・70年代 女性の欠点
男性より優位に立とうとしている、ヌカミソ臭い/マナーがない/極度潔癖症
・現代 女性の欠点
男性より優位に立とうとしている、だらしない、外見が悪い、自分を美人だとうぬぼれている/セックスに関して慣れている、厚化粧/香水、気を持たせてセックスさせない/お金がかかる、車にこだわる/気取る/嘘つき/社会のことを全く知らない/媚びを売る
その他、「失恋をマーケッティングと捉える」「恋愛の死と再生」「魅力ある異性」「ロマンティック・ラブ」「別れの研究」「恋愛という遊び」「男性から女性へのアプローチの言葉」「女性から男性へのアプローチ行動」…ふ〜ん!恋愛を学問的に語るとこうなるのか!オモシロイ、実にオモシロイ!オススメ!(*^_^*)
さて、ブログ読者のみなさんにお知らせがあります。ウチ(SA)が東日本大震災チャリティーセミナー+その他もろもろを開催します。
参加費は、ナント!破格の500円(以上!)全額、日本赤十字を通じて寄付させていただきます。
「Q&Aセミナー」とは?
過去4回行われたSA名物セミナー。参加者の質問をその場で受付け、その場で答えるという「笑点」形式の現場トレーニングです。セールス、コミュニケーション、人間関係、スキルアップ、能力開発…なんでもござれ!目が離せない「現場学」の決定版、乞うご期待ください。無理難題の質問をご用意下さいね!
「チャリティーオークション」とは?
SA創業者・桑原正守をはじめ各トレーナーゆかりの品々、こだわりのアレコレをオークションにかけます。レアな品物がいっぱい!あなたの元になるかもしれません!
「生ライブ」とは?
聞くだけで元気が出てくる酒場のギター弾き「おのづかてる」のギターライブは、普段聞けないあの歌この歌、お笑いあり、換え歌あり、コミックソングあり、泣ける歌ありです!
そして、前座の私の後の本命は、大人の子守唄、歌うたい「紫門」の癒しのヴォーカルをお届けします。
この優しさ、歌ごえは被災者の心に届きますように…。
紫門 shimon
http://www.shimonissimo.com/
【東日本大震災チャリティー Q&Aセミナー+チャリティーオークション+生ライブ】
日時: 4/16(土)18:00〜19:45 第一部:Q&Aセミナー
20:00〜21:00 第二部:チャリティーオークション&生ライブ
会場:ソーシャル・アライアンス株式会社 セミナールーム
受講料:500円以上
全額「日本赤十字」を通じて寄付させていただきます。
参加トレーナー:岡根芳樹、小野塚輝、西川好美、橋本健一郎、齋藤紫門、三井裕(認定トレーナー)、小川真由子(認定トレーナー)
ご予約はこちら「スペシャル講座」からどうぞ!
http://www.master-369.co.jp/invidual/kouza/ippan_kouza.html