- 作者: 伊集院光
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2009/10/01
- メディア: 単行本
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・【アドバイスの話】
〜昨日の夕方、一緒に草野球をしている後輩芸人の一人から電話があり、「お話を聞いていただきたいんですけど、お時間をいただけませんか?」という。丁度グリム童話あたりが聞きたかったので、「夜ならかまわないけど」というと、そのとおりコンビの相方とともに二人して家に来た。〜中略〜
・【聞き違いの話】
〜カッターを使った作業中、誤って指を切ってしまい近くにいたラジオ番組のスタッフに「消毒液を買ってきてほしい」と頼んだら、ダッシュで「ショートケーキ」を買ってきてくれた。聞き違いだ。ということは、「この人は甘くて美味しいケーキを食べることで痛みや恐怖を忘れようとしているのだな」という理解である。俺は漫画のデブか!?
・【二流の話】
〜蕎麦っ食いの友人数人と話をしていて思ったこと。「本当の蕎麦っ食いは、かけ蕎麦しか食わねえ」論はさて置き、蕎麦の上にのせるもので一番美味いものは何だろうという話題。自然薯のとろろ蕎麦、本物の鴨南蛮、フキノトウの天ぷら、かき揚げ…あたりがあがる中、僕は黙っていた。その理由は僕が一番好きな蕎麦が、「コロッケそば」だったから。しかも売れ残りの冷たいコロッケに温かい汁が染み込む塩梅が一番美味いと思う。
・【ひどい世の中の話】
〜かれこれ三週間ほど前のこと、愛用しているノートパソコンが故障してしまった。電源スイッチを入れても中から「ムー」という音がかすかに聞こえるだけで、画面は真っ暗なままだ。普段僕はこのパソコンを使って原稿を書いたりインターネットで調べ物をしている。これでは「ムー」という音が聞きたいときしか使えない。
・【ファッションの話】
〜そもそも女性のファッションの流行の中に自分勝手で迷惑になるような気がする。古くはミニスカートには始まり、ちょっと前の「見せるブラ」とか。こっちも対抗して、「見せる金玉袋カバー」とか着けたろうかい!
・【ルーのルールの話】
〜自分でいうのもなんだが、うちは結構仲の良い夫婦だと思う。今まで離婚云々の危機はないし、夫婦喧嘩になっても凶器は使わないし、目潰しや急所攻撃はなしだ。
・【ワクチンの話】
〜「ワクチン」という言葉をはじめて聞いたとき、その響きがえらく気に入った覚えがある。「わくわく」と「おちんちん」のミックスされた響き。「ポル・ポト派」もそうだ。政治的な側面から見たらいろいろ難しい話になるだろうが、この「ポル」ときて、「ポト」とくる響きがとても楽しく聞こえた。「プーチン」の名をはじめて聞いたとき僕はもう大人だったから、素直にKGB出身のタカ派のロシアの政治家として受け入れたが、もし子供だったら、「おならプー」の「プー」に「おちんちん」の「チン」の合体した名前を気に入ったに違いない。そう考えると「平壌」もなんとなく良い。ただ響きだけを切り取れば「蛙のピョンヤン」てな感じで、大阪弁の気のいい蛙のキャラクターが頭の中を跳ね回る。「五里霧中」という言葉も良かった。「ゴリ」が「夢中」なのだから、「バナナの山」だ。そんな「五里霧中」。
その他、今の奥様と結婚するときの「プロポーズの話」は、またまたケッサク!読んでほしいなあ!おススメ!(^u^)