「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「世間とズレちゃうのはしょうがない」(養老孟司 伊集院光)

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この本は、いいよー!ワタシの大好きなお二人の対談集!抱腹絶倒のハナシが満載の伊集院光と虫が大好きな解剖学者・養老孟司先生。共通点があるのがオモシロイ!

 

「世間からはじき出されないことを願う理論派・伊集院光と、最初から世間からはみ出している理論超越派・養老孟司。博覧強記でゲーム好きという共通点がある二人が、世間との折り合いのつけ方を探る。抱腹絶倒のトークから、世間とズレながら生きていくヒントが得られる一冊。そのエッセンスを紹介しよう。
 
・(養老)「ゲーム中毒と言うけれども、楽しいことは多かれ少なかれ中毒になるものですよ。二宮金次郎は勉強中毒で、当時は役にも立たない勉強を夢中でやっている同しようもない変わり者だと言われていた。そういうものですよ」
 
・(養老)まぁ僕は半分死んでるようなもんですからね。僕が東京農大に行ってフラフラ歩いていたら、学生が寄ってきて養老さんじゃないですか」と言うんですよ。「そうだよ」と言ったら「生きてたんですね。死んだと思ってました」って(笑)「もう歴史上の人物ですよ」ってフォローしてたけどね。(伊集院)それ、フォローですか(笑)。
 
・(養老)科学の授業をしているときに、学生からよく聞かれることがありました。「先生、脳のことは今どのくらい分かっているんですか?」これ、どこかで100%分かると思ってるんだよ。全部分かるわけなんかないのに。
 
・(伊集院)親父に「戦争が終わったとき、嬉しかったの?」と聞いたら「うれしくなかったことはないんだけど、うれしいとかいう感情じゃなくて、もっとすごいことなんだ」と言うんです。そのとき言われたのは、「おまえ、今まで習ってきた教科書が全部ウソだと言われたらどう思う?」
 
・(伊集院)今都市には、いろいろなことが絡んでさらにバランスがおかしくなりつつあるものがいっぱいあると思うんです。たとえば、スーパーやコンビニを無人管理にするという流れがあるじゃないですか。効率的になるかもしれないけど、でもそれによってお店で声を掛け合ったり無駄話をしたりするというけっこう大事な機能がなくなりますよね。
 
・(養老)幽霊っているんだよね。だっていなきゃ言葉にならないでしょ。頭の中にいるんですよ。それは間違いない。だから世界中にいますよ。「外にいる」と言い出すから変なことになるわけです。頭の中には間違いなくいるだろうという話。
 
・(伊集院)不便は半分楽しみなはず便利にするのを世間が創造的だと思っているのなら、趣味の世界では不便を楽しんでいくほうが創造的だなと思うんです。落語がまさにそうです。こんなにクリアな映像がある世の中で、じいさんがしゃべっただけでその情景を浮かべさせるというすごく偏った娯楽ですよね。落語のすごいところは、その不便を想像力で補えたときハイビジョンよりきれいということです。僕がラジオに惹かれるのもその不便さにあって、不便なだけに鍛えれば便利を超えると思っているんです。
 
「棺桶を持って非常階段を降りたことある?」のエピソードはケッサクだ!第二弾が読みたい。オススメです。(・∀・)

 

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