「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜銅メダリストの投資とは?…『インベストメント ハードラー』

インベストメント ハードラー (FOOTBALL Nippon Books)

インベストメント ハードラー (FOOTBALL Nippon Books)

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SAトレーナーブログ  小野塚:ラーメン屋始めました!?

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またまた面白い本に出会ってしまいました!(>_<)日本人ではトラック競技初のメダリストのなったプロの陸上選手である為末大選手。(^。^)人は彼の事を「侍ハードラー」と呼ぶ。プロということはどういうことかというと、収入は、レースの出場による賞金と、その結果によって大きく変動するスポンサーフィーによって支えられているのだ。

その彼が30万円を投資して2000万円に増やした体験談と自らの陸上のハードル競技の話とがミックスして書かれているのがこの本。…お恥ずかしながら、ハードルという競技の奥深さに触れました…。どうして、2000万円に増えたのか?という話は読んでいただくこととして、氏の人生観あるれる文章の中からエッセンスを紹介しよう。


・私が取り組んでいる400mハードルという種目は、陸上競技の中で最も過酷な競技だと言われています、高さ91.4センチのハードルは、35m間隔に計10台。この障害を超える際に必ず減速を強いられますが、それを極力抑え、効率良くペースを分配することが求めらます。世界レベルのタイムは47秒台。ハードルを飛びながら100mを12秒以内で走らなければならない計算です。それが四度続くと考えてください。その苛酷さが少しでも想像いただけるかもしれません。


・人間が蓄えておける酸素量には限界があります。約35秒で蓄えた酸素を使い果たしますが。ハードラーはそれを超えてからが本当の勝負どころです。私はよく練習で、300mダッシュを3本ワンセットで繰り返します。インターバルは45秒。酸素は血液に十分行き届きません。すると、酸欠を起こして目の前がだんだん真っ白になっていきます。胃に何も入っていない場合は、胃酸が食堂を傷つけて、血を吐いたりします。マラソン高橋尚子さんが「走るのが楽しい」とおっしゃるのを聞いたことがありますが、彼女のような考えを、ハードラーの私は持つことができません。毎回、レースごとにデッドライン、地獄を見るような種目なのです。


・だからこそ私は、ハードルという種目を選んでよかったと思っています。陸上競技は持って生まれた資質の面が大きい。しかし、ハードルは技術が必要とされ、緻密で、かつ限界まで耐え抜くような厳しいトレーニングが有効となるのです。言ってみれば、根性も大きな意味を持つのです。


・そして勝利をつかむには、徹底的な自己分析が必要となるということです。自分がどんな人間であるかと知らなければ勝ち目はない。私でいえば、典型的な一発屋です。多くのレースは負ける。でも、あるレースは必ず勝つ。そういう傾向があります。一発屋たる私は、自らの肉体と精神をコントロールして、他のレースでいい結果が出せなかったとしても、必要なレースで必要な結果を出すことに集中することが求められます。実際、世界選手権で銅メダルを獲得することができた2001年のエドモントン、2005年のヘルシンキでは、一年間で一日しかない最高の瞬間を結晶の日に合わせることができました。それが世界3位という結果を生んだのです。


・失敗してスランプに陥ったとしても、間違いなくひとつだけ言えることがあります。それは原因のないスランプは絶対にないとういうことです。何かしら原因がある。それを見つける努力が必要になるのです。


「もし次のオリンピックで金メダルが取れるとする。でも、ゴールした瞬間に半身不随になって一生、車椅子生活が待ち構えている。それでも金メダルがほしいか?」その質問に、私は、金メダルが取れるなら、一生、半身不随でもいいと言いました。私はいつも限界ギリギリで過ごしていました。金メダルと取れるに足る毎日を送っていると思っていました。もし、今日ここで死んでも後悔しない。そういう生き方をしたいと思っていました。だから、金メダルが取れるなら、半身不随になってもいいと答えたのです。むしろそれくらいで金メダルが取れるなら喜んで受け入れる、と。


・私はお金とは「現代の刀」だと思っています。抜くと、たしかに危険がある。刃こぼれしてしまうかもしれない。人を傷つけてしまうかもしれない。価値を落としてしまうかもしれない。しかし、抜かないと錆びてしまうのです。いざ、抜こうとするときに、錆びて使い物にならなくなっていたりするのです。使い方を誤らなければ、刀は有効な道具になります。しかも使わないほうがいいのではなく、使った方がいいのです。大事なことは使い方なのです。


・陸上の選手をコーチするとき、絶対にやってはいけないことがあります。それは「頑張れ」というコーチングです。何もゴールがない。行く方法もない。コーチが最初に行うべきは、何になりたいか、を設定させることです。


・私には、はっきりとほしいものがあります。ハードル選手として、世界一になることです。これを手に入れることが、私にとっては最大の幸せであり、大きな大きな目標です。そして私は知っています。この目標を掲げられる人はあまり多くないということを。世界一になるという私の目標は、絶対にお金では買えません。何でもお金に換算できてしまえる世の中だからこそ、それは大きな価値を生むと思うのです。お金を追うのもいいけれど、お金で買えないものも考えてみてください、お金で買えない何かも同時に追いかけてみてください、と私は語りかけてみたいのです。


ぜひとも北京五輪ではメダルをとって欲しいなあ!頑張れ、為末選手!\(~o~)/


侍ハードラー 為末大オフィシャルサイト
http://sports.nifty.com/tamesue/