- 作者: シュリーマン,関楠生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1977/09/01
- メディア: 文庫
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この本は兄の影響で中学生の時に読んだ。ギリシャ神話に出てくる伝説の都市トロイアが実在することを発掘によって証明した伝説の考古学者・ハインリッヒ・シュリーマンの自伝。
子供の頃読んでもらった絵本に書いてあったトロイア戦争は実際にあった事に違いない、トロイアの都は、今は地中に埋もれているのだ。大きくなったらそれを発掘するんだ!という夢を持つ。
そのために、まず実業家になり財産作りに専念するのだ。そして驚異的な語学力によって十数カ国語を身につける。そして、実際に発掘するというトンでもない生涯を送ったシュリーマンだが、彼がどうやってその語学力を身につけたのか?これは勉強でも資格でも趣味でも、何かを身につけるための大きなヒントになるだろう。そのツボとコツを紹介しよう。(^_^)
・必要に迫られて、私はどんな言語でもその習得を著しく容易にする方法を編み出したのである。その方法は簡単なもので、まず次のようなことをするのだ。大きな声でたくさん音読すること。ちょっとした翻訳をすること、毎日一回は授業を受けること、興味のある対象について常に作文を書くこと、そしてそれを先生の指導で訂正すること、前の日に直した文章を暗記して、次回の授業で暗唱すること、である。
・私の記憶力は弱かったのだが、学習のためにどんなに短い時間でも活用した。日曜には定期的に二回、イギリス教会の礼拝式に行き、説教を聞きながらその一語一語を小さな声で真似てみた。使いに行くときはいつも、雨が降るときでも、手に本を持って行って、少しでもそれを暗記した。
郵便局で待っているときにも、本を読まないことはなかった。こうして私の記憶力は徐々に強くなった。
・そして三ヶ月後にはもう、あらかじめ三回注意して読んでおけば、毎日どの授業時間にでも先生の前で、印刷した英語の散文20ページを、やすやすと言葉通りに暗記できるようになった。こういうやりかたで、私はゴールドスミスの『ウェークフィールドの牧師』とウォルター・スコットの『アイヴァンホー』を全部そらで覚えてしまったのである。
頭がひどく興奮していたために夜も少ししか眠らず、夜起きている時間はすべて、晩に読んでいたものを頭の中でもう一度繰り返してみることに使った。記憶力は日中より夜のほうがはるかに集中しやすいから、私はこの夜の反復練習にもきわめて大きな効果を認めた。
この方法は誰にでもおすすめしたい。かくして私は、半年の間に英語の基本的知識をすっかり身につけることができたのである。
・同じ方法を私はフランス語の勉強にも適用して、この言葉も次の六カ月でマスターした。フランス語の作品ではフェヌロンの『テレマコスの冒険』とベルナルダン・ド・サン=ピエールの『ポールとヴィルジニー』を暗記した。こういうふうに猛烈な勉強をしんぼう強く続けたために、一年のうちに私の記憶力は大いに強化されて、オランダ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語の習得はきわめて容易となり、そのどれも流暢に話したり書いたりできるようになるのに、六週間以上はかからなかった。
どう?すごいね!やっぱり才能やセンスではなくて、インプットの繰り返し反復とアウトプットの繰り返し反復をある時期徹底することなんだね!(^^♪
さあ、このノウハウを何に活用しようかね!?オススメよ。