「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『日本野球はなぜベースボールを超えたのか』(佐山和夫)

日本野球はなぜベースボールを超えたのか―「フェアネス」と「武士道」

日本野球はなぜベースボールを超えたのか―「フェアネス」と「武士道」

今年も、いろんなことがあったけど、三月の侍ジャパンのWBC二連覇は、特に印象的だったよね〜!(^J^)
これで名実とともに日本の野球が世界一になったってわけだ。(・。・)
そして、思い出されるのが、第一回目のWBC、2006年3月14日、二次リーグでの、日本対アメリカ。ボブ・デイビッドソン主審の「誤審」。あれはアタマに来たよね〜!王監督の紳士的なアピールが対照的だったよね…。(>_<)


三塁走者の西岡のタッチアップが早いのでは?というアメリカ側の捕手のアピールを受け入れた前代未聞の事件。しかし、そんな独善、横暴は、じつはアメリカにははじめからあるもので、何も今に始まったものではなかった。ただ、野球史の最初からそうなのであり、伝統的にそうなのだ、という内容から始まる佐山和夫氏のこの本。
本場のベースボールを追い抜くべき野球精神の誇りがそこにある!そのエッセンスを紹介しよう。


明治29年、一高対横浜外人倶楽部(横浜クリケット・アンド・アスレチック・クラブ)は、初の国際時代だった。そこで行われたトリックプレー。しかし、一高は、正々堂々として戦い、そのうえ見事に勝っている。
そして昭和9年日米野球ベーブ・ルースが来日したあのゲームでも疑惑の「ボーク判定事件」…。
日本とアメリカのこの劇的な違いはどこにあるのだろうか?それはそもそもアメリカン・ベースボールとはなんだったのか?日本がどう受け入れたのか?を知る必要がある。


・明治五年、第一大学区第一番中学校庭で、米国人教師ホーレス・ウィルソンがノックを打ったとき、「日本野球」が始まった-。日本の野球にイカサマやインチキなどの不正が少ない理由の一つは、それが学校のスポーツとしてスタートしたからだ。そしてフレデリック・ストレンジ(英国)、中馬庚(ちゅうま・かなえ)、この三人が「日本野球」の基礎を築いた。ちなみに、中馬は、「Baseball」を「野球」と訳した人物なのだ。


・かつてヤクルト・スワローズで活躍した強打者のボブ・ホーナーは、帰国して言った。「海の向こうの日本に、ベースボールに似たゲームがあった」と。またワシントン・ポストの記者ケビン・サリバンは「日本野球とアメリカのベースボールとは、ちょうど寿司とフィッシュバーガーほどに違う」


・日米の「野球」の違いとは何か。「プロ」主動の米国、「学生野球」が起源の日本。この野球観の違いが「野球」の原点にある。過激な言い方だが、メジャーリーグの歴史はイカサマ、インチキの歴史であり、フェアプレーの反対の「アンフェアネス」の歴史だ。「賭け」「八百長」に始まり、スピットボール(不正投球)、ビーンボール(威嚇投球)、サイン盗み、トリックプレー、自軍攻撃時の空調操作、そしてあとを絶たないステロイドなどの薬物問題。この対極にあるのが、日本野球なのだ


メジャーリーグで、イチローがあるいは松井秀喜がアンフェアなプレーをしたなんて聞いたことがあるだろうか。そんなことをする彼らの姿を想像することができるだろうか。彼らがグラウンドで唾を吐かないことだけでも際立っている。私たちは「日本野球」の歴史と伝統をつくってこられた先人に感謝しなければならない


・インチキのない野球を教えるのは、いったい誰なのか?私は日本野球こそがそれではないかと考える、イカサマ」や「インチキ」のない日本野球こそが、これからのアメリカ野球に大きな影響を与えられるに違いない
WBCアメリカのマルチネス監督、「長いあいだ、われわれは世界中の野球のお手本だった。しかし、いまは勧告や日本に学ぶべきところがある」


その他、「日本的精神野球のふるさと」、「野球害毒論と純正野球道」、「カーブは卑怯な球ではないのか」、「インフィールドフライのルール」、「受け継がれる一高精神」…などは特に興味深い。


やっぱり日本人でよかった〜!日本野球は世界一じゃ〜!バンザイ!(^_-)-☆