「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜偶然と必然の偶必システムとは?…『生命のパズル』(岡山嘉彦)

ん…すごい本を見つけてしまった!(*^_^*) タイトルに惹かれて読みはじめたんだけど、一気に読み進めてしまった!
果たして、生きていることは偶然なのか?それとも必然なのか?実は、「偶然」と「必然」は補完し合いながら、あらゆる物事を動かしている。その「偶必システム」を理解すると、すべてのことが腑に落ちるようなのだ。
生命の不思議パズルの攻略本みたいな本だね。ちょっと難しいけどエッセンスを紹介しよう。



動物には「予知能力」があるといわれる。では、我々人間には備わっていないのだろうか。魚から爬虫類、爬虫類から哺乳類、哺乳類から人類へと進化してきた進化してきた人間は長い歴史の中で「予知」に関する能力をほとんど失ってしまった。その代わり「予測能力」という別の手段を手にしたのである。
我々の祖先は、道具や言語の原型を発明し、その結果として論理的思考能力が芽生えた。「予測能力」の誕生である。言語が発達して「概念」や「論理」を述べることができるようになるにつれて「科学」が発達した。そして「予測能力」が発達して今日に至っていると言えるのではないか。


種子植物の生殖システムは、昆虫などの偶然性に頼っている。いつ来るか分からない来訪者をじっと辛抱強く待ち続ける。美しい花を咲かせて、誘惑的な香りを風に乗せ、甘い蜜を用意してい昆虫たちを誘い込むのに懸命な努力をしてひたすら待つ。ここにも偶然が働いている。


「偶然性のシステム」とは、「変化を与え」「多様性をつくり出す」こと。しかし独力では物事を遂行できない。それに「必然性のシステム」の協力を得て「多様性」を生み出す。


「必然性のシステム」とは、「普遍性を維持する」こと。自然の法則、特に物理や化学の法則にのっとって完璧に普遍性を守ろうとする。


・そして「偶必システム」は、DNAの二重らせんのように「必然性のシステム」と「偶然性のシステム」という補完し合っている。守り、育てていく原理と、出遭いを生み、種を実らせる原理とが一つになれば、何かを生み出し育成するシステムだ。そして一つの仮説、「偶必システムが生命を誕生させた」にめぐりあったのである。


偶然と必然は、雌と雄のような存在にたとえるとすると、雌雄がその昔、同体であったものが分かれたように、偶然と必然もその昔、動態であったのではないか。偶然性のシステムは、必然性のシステムにいつ寄り添うように存在している。、そして合体を繰り返し、離れていく。


・偶然の「偶」を広辞苑で調べてみると…


1 2で割り切れる数
2 対になっているもの
3 夫婦
4 同類、友 とある。

そう、偶然と必然は原始には同根であったのだ。何かが起こって分離して、同体がバラけた。そこにバラけたもの同士の出遭いが生まれた。そして偶然が発生した。必然はその昔、同体であったので、いつもそれに寄り添う。その偶然と必然を両手のように操る者は、宇宙の創造主以外にない。その者の名は「神」である。


どう?面白そうじゃない?じっくり読み返したくなる本。オススメよ。(^。^)

生命のパズル.com
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