「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『みる わかる 伝える』(畑村洋太郎)

いや〜!ビックリ!五反田のウチのオフィスからダブルの虹見ちゃったよ〜!!!(^。^)ビルの10階だったからラッキー。しかも180度見渡せる虹!コレ!すごくない!?(*^^)v


みる わかる 伝える

みる わかる 伝える

さて、最近たまに聞くのが、「失敗学」。その名のとおり、失敗から学び失敗から未然に防ぐアイデアを提供するものなのだ。(^。^)まさに、「失敗は成功のもと」だよね。この本の著者は、東京大学名誉教授でもあり、「失敗学」の権威・畑村洋太郎氏。


なぜ、見てるつもりでも目に入らないのか?伝えたのに、伝わらないのか?わかったつもりでもわからないのか?

「みる」とは? 「わかる」とは? 「伝える」とは? 「学ぶ」とは? 「教える」とは? 「つくる」とは?これが明確になる一冊!そのエッセンスを紹介しよう。


「現地」「現物」「現人(げんにん)」の「3現」こそが「みる」基本だ。「現地」まで足を運び、そこで「現物」を直接見て触れて、「現人」(現場にいる人)の話を聴くということ。しかし、世の中には「3現」とはまったく逆の「見ない」「考えない」「足を運ばない」の「3ナイ」を行っている人も多い。
もし、ソバ屋を出したいなら、実際にソバを栽培している場所まで行ってみるべきだ。ソバがどういう環境で育って、どのように採れるかを五感を使って実感すること。そしてソバの実をひいて、実際にソバを打ってみることで、難しさが分かる。また、自分が美味しいと思うソバ屋の主人から話を聞くことで、経験者にしかわからない苦労も知ることが出来る。


人間には「見たくないものは見えない」という性質がある。これまで数多くの失敗事例をみてきたが、大きな失敗には必ず予兆がある。ことろが、危ないことを見たくない人はそのサインを受け取ることができない。ところが、このときに意識して視点を変えることができる人は、それまで見なかったものを見ることが出来る。


・「わかる」ということは、「要素の一致」「構造の一致」「新たなテンプレートの構築」で判断している。
「要素の一致」は、頭の中にある要素のテンプレートと目の前のものや事象の要素との合致を見て理解すること。
「構造の一致」は、要素がつながった構造との合致で、「わかった」という判断を行う。
そして、「新たなテンプレートの構築」が「学習」するということなのだ。


・なぜ伝えようとしても伝わらないのか?
それは伝えようとする内容と、伝えられる人の頭の中のテンプレートとが一致しないから。(要素の不一致、構造の不一致、同じ構造が作れない)


・伝える人にとっていちばん大切なのは、本当に伝わったかどうか、伝えた人のことをきちんと見守ることなのだ。そして伝わっていないと感じた場合は助言(フィードバック)をする。それこそが教育の本質なのだ。そのためにも、伝える人は、伝えた人に発表させるなり、実際にやらせてみるなりして、頭の中に入ったことを吐き出させることが大切なのである。(アクティブ学習)


人は「この知識が欲しい」と思うようにならなければ、頭が能動的に働かないように出来ている。「受け入れの要素」は、その人が本当に必要だったと思うときにできる。


「やってはいけないことをやったときに何が起こるか」という知識と「やるべきことをやらなかったときに何が起こるか」という「陽」だけではなく「陰」の知識も必要になる。


その他、「逆演算でみてみよう」「仮想演習をしてみよう」「自分の尺度を持とう」「マニュアルの問題点」「文字と絵を組み合わせる」「実物で見せる」「裏図面の必要性」「個で考え集団で共有する」「共有知へ」…なども分かりやすい。

お子さんをお持ちの方、教育関係者、部下を抱えている管理職、経営者の方には特にオススメ!


畑村洋太郎のすすめ 畑村創造工学研究所
http://www.sozogaku.com/hatamura/

特定非営利活動法人 失敗学会
http://www.shippai.org/shippai/html/index.php