一日一冊一感動!小野塚テルの『感動の仕入れ!』日記

タイトルは、『一日一冊一感動!小野塚テルの感動の仕入れ!』日記。 毎日の読書、映画、グルメ、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。(ときどき「酒場のギター弾き」「B級グルメ」も紹介します)

「星野仙一の「GM型」常勝革命」(豊田泰光)


明治大学の大先輩、「燃える男」星野仙一氏。中日、阪神楽天と3球団をリーグ優勝に導いた名将であることはいうまでもない。



「負け組」を「勝ち組」に変えた「人たらし」の極意とは何なのか?取材期間35年!!満を持して書く人間・星野仙一の魅力と真実とは?そのエッセンスを紹介しよう。


私は2003年の春、タイガースの18年ぶりの優勝を星野監督本人の前で「予言」していた。高知でのキャンプでのずっと前から優勝の匂い、予感がしていたのだ。なぜか。今季のタイガースには、組織、いい換えれば人間集団にとっての「勝つための要素」がすべて備わっている。私には、そう感じ取られたからだ。その要素を持ち込み、勝つために先頭んじ立ってフロント、スタッフ、選手たちを引っ張っていったのが星野だった。


2003年の星野は、いままでの星野ではなかった。様変わりしたといっても過言ではない。球団に直訴して大型リストラ、大型補強を実行した。「鉄拳制裁」をやめた。また、監督経験者、それも実力派をコーチに招き、役割分担をきっちり行わせ、ほとんど口を差しはさまなかった。そして、ベテラン、新人の区別をつけず、公平にチャンスを与えた。「アメ」と「ムチ」をうまく使い分けた、など…。


「負けグセ」がついていたタイガースを、組織を根本から変えるには何が必要とされているのかー2003年、星野監督は、この答えを出してくれた。このテーマはプロ野球に限らない。「負け組」から「勝ち組」へ。あらゆる組織において求められていることである。本書をお読みになって、星野が出した答えを玩味してほしい。そして、何より人間、星野仙一をじっくり味わっていただきたい



ピッチャーがそろっているチームというのは、現ナマがきっしり詰まっている財布と同じといってもいい。ピンチになったら、財布から現ナマを取り出して使えばいい。調子のいい順からピッチャーを使っていけばいいのだ。これに対して、打撃のいいチームというのは、私にいわせれば、財布の中身が心配なビンボー人。財布の端っこに「あった!」と思ったら、換金に時間がかかる小切手だったりして、どうも心もとない。「打撃というのはミズモノ。やってみなければわからない」というのが正直なところだ。


星野は「人たらし」の達人である。星野が監督になってから、ドラフト一位で取っている母子家庭の出が多いことに気づいている読者諸氏がどれだけいるだろうか。幼くして父親と別れ、母親に育てられた選手がかなり多い。近藤真一、立浪和義今中慎二もそうだ。実は彼自身が母子家庭の出。片親で育った悲哀をみずから熟知していて、取ってやりたいという思いにかられるからなのか、あるいは辛酸をなめた選手ならキツい練習にも耐えてがんばるだろうという計算からなのか、星野は球団に「母子家庭の子を率先して取ってほしい」と頼んでいると聞く。


その他、「長嶋と原の違い」「勝負師・星野の原点」「一匹狼操縦法」「大リストラの意味」「なぜ監督経験者をコーチにするのか」「ほめたり、けなしたり戦術」「明大島岡監督が殴らなかった男」「星野の観察眼」「気配りのテクニック」「巨人型システムの終焉」など。


ひとことでいうとコミュニケーションの達人だね。経営者やリーダーには特に参考になる本。オススメです。(・∀・)!