「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「天皇陛下の全仕事」(山本雅人)

   


天皇陛下の全仕事 (講談社現代新書)


小学1年生の時、学校で、「大きくなったら何になりたいですか?」という授業があった。「消防士!」「お菓子やさん!」「本屋さーん」などとクラスの面々。

私はといえば、「せんせーい、日本で一番偉い人って誰ですかあ?」「ん…天皇陛下かな!」「じゃあ、僕は天皇陛下になる!」「いや〜てるくん、それは無理よっ!」「えっ、なんで無理なの!?僕は天皇陛下になりたーいっ!!!」(゜o゜)


さて、天皇陛下はどんな日常生活を送られているのか?興味を持ったことはないだろうか?
この本はありそうでなかった本天皇陛下の国事行為、宮中祭祀宮中晩餐会、地方訪問、稲作など知られざる毎日を、元宮内記者・山本雅人氏がやさしく解説。この1冊で皇室記事が10倍面白くなる!ちょっと長くなるけど、その中の一部を紹介しちゃおう!


天皇の仕事について意外に知られていない第一の理由としては、皇居内での行事が多いことがあげられる。(筆者のカウントでは約8割が皇居内での行事である)皇居内行事には、外の世界との橋渡し役ともいえる宮内庁担当記者にも公開されない行事が多いため、なかな報道しにくいのだ。


信任状捧呈式(ほうていしき)
憲法第七条に列挙されている天皇の国事行為のうち、「外国の大使および行使を接受すること」に該当する重要な儀式とされている。大使らは国際慣習で、各国の元首に対して派遣されるものとされている。つまり大使が駐日大使として日本に赴任してくることは、派遣国の元首が、自分の「国」の代理として、日本の天皇に対して大使を派遣したということになる。それゆえ、日本に着任した各国の大使は、皇居で天皇に信任状を捧呈する(ささげて渡す)のである。

信任状を持参し、 日本に赴任したばかりの各国の大使ら一行は東京駅の貴賓室に集合し、儀式や接待に関する仕事を行う「式部官」という宮内庁職員を乗せた馬車が皇居から迎えにきたところで、それに乗り込む。馬車は、皇居・宮殿までの1.8キロを約10分かけて進み、宮殿の「松の間」に案内する。

しばらくしてモーニング姿の天皇がお出ましになり、式が始まる。天皇のそばには外相、宮内庁長官と通訳、侍従長、侍従がいるが、いずれもモーニング姿だ。
天皇と対面した大使夫妻は、その国の仕方であいさつを行った後、通訳を介し、「私はこのたび、国の元首から選ばれて大使として参りまして、ここに天皇陛下に信任状を捧呈する光栄に浴しました。前任者の解任状と、私の信任状をお渡しします」といったことを述べ、信任状を天皇に手渡す。〜中略〜。一年に30〜40カ国の大使について行われる


・両陛下の住所は、「東京都千代田区千代田 皇居 御所」 となっている。


・仕事(公務)や行事、儀式の多くは、同じ皇居内の「旧西の丸地区」と呼ばれる場所にある「宮殿」で行われる。


皇室は天皇と皇族で構成される。厳密に言うと、「天皇」はその中でも別格の存在として、「皇族」という言い方の中には含まれない。


天皇と内廷皇族は、内廷費、各宮家の皇族は、皇族費と出所が異なる。平成19年度の内廷費は、5人(天皇、皇后、皇太子、雅子様愛子様)で3億2400万であった。「皇族費」は、六宮家18人で2億7000万円台である。


天皇の仕事の多くは、「人と会う」ことであり、「外国親善・交際関係」が多い。そして行事の「多くは皇居内で行われ」、「定例の行事が八割を占めている」


毎週火曜日と金曜日の午後、皇居では、「執務」=一般でいう事務処理あたるものと呼ばれる公務がある。この執務こそ、憲法で定められている天皇の「国事行為」そのものの大部分を占めているといっていい。具体的には閣議などを経て内閣から届けられた公文書(上奏書類という)に天皇が目を通し、自ら署名したり、「可」や「認」、「覧」などの印を押したり、宮内庁関係の書類に目を通すものである。


・法律の公布をはじめ、執務には国家運営上重要なものが多く含まれているため、たとえば、「風邪」などの体調を理由休むこともできない天皇は、生存中に退位できないことや、天皇に「定年」がなく年齢に関わらず生涯、国事行為など仕事をし続けなければならないことと並び、特筆すべきことである。


・災害地などの訪問で、両陛下が「お声かけ」の際相手の目線の高さに合わせてからだを低くされる、これこそ「平成流」と呼ばれる、現在の両陛下のもっとも大きな特徴の一つといわれる。同じ目線で、手を握られ声をかけられた高齢者たちはかなり感激するようである。分刻みのスケジュールで随行の侍従が時間を気にし、「時間ですのでそろそろ…」と両陛下に耳打ちしても、「言うことをきかない」ことがたびたびあるのだ。交通規制などは、沿道の警察官に無線で知らせれば、少しくらい時間がずれても対応できる。それよりも、社会的弱者を少しでも励ましたいというお気持ちがよく伝わってくる。中越地震などでは、両陛下それぞれが100人を超える被災者に声をかけ、時間も予定の40分をオーバー、その後も別の被災地をまわるため、昼食の時間を削って対応された。また、支援のボランティアにも声をかけられた両陛下が手を振って体育館を出られる際は、被災者から拍手が起こった


へえ〜!天皇陛下って大変っ!?(゜o゜) 天皇にならなくてよかった…なれないって…。(~_~;)面白い本だよ!オススメ!詳細はこのサイトでも分かるよ!


宮内庁ホームページ
http://www.kunaicho.go.jp/


   


天皇陛下の全仕事 (講談社現代新書)