- 作者: マーク富岡
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2008/06/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 6人 クリック: 81回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
さて、著者は、世界76カ国を飛び回り、相手の心をつかむ交渉で、数々の難航案件や数十億円単位の商談をとりまとめてきた交渉のプロフェッショナル。…こんな風になりたかったなあ…。彼が身につけた交渉力とは?世界レベルのコミュニケーションスキルとは?ちょっと長くなるけど、そのツボとコツを紹介しよう。(^◇^)
・交渉とは、自分を売ることであると同時に、相手を知ることでもある。交渉においては、自分のゴールに到達することが必要であると同時に、状況の変化に応じて相手も納得する「落としどころ」を見つけることも必要になる。
イエスと言わせる。それはつまり、お互いの心を開くということであり、そこには勝ち負けというものは本来、存在しない。人間同士、お互いが分かりあえたときに、よいビジネスができる。
・いちいち相手に確認するくらいはっきり、事実と意見とを分ける必要がある。お互い誤解が生じないというメリットだけではなく、トリックを使わない誠実な相手だという信頼が生まれ、「仕事ができる」と一目置かれる効果もある。
・『舌は心のペンである』というユダヤの教えがある。話すことはそのまま本心を表してしまうので、まずは聞き役に徹すること。これが大前提である。
・「交渉の目的と最終ゴール」を紙に書いて明確にしておくこと。(目標、ゴール、目的、数値目標、期日のコミットメント、譲れないポイント、折れてもいいポイント など)
・駆け引きの二つの法則
1 「なくなるとほしくなる法則」 目の前にあり、手に入れられるはずだったものが急に自分から遠ざかるとき、人は無性にそれを手にいれたくなる。
2 「引かれると戻したくなる法則」 「それならもういいです!」と引くことも必要。
・「指定推奨法」
どれを選んでも甲乙つかがたい状況であれば、自分ならどれを選択するかをこちらが決め、それを選択する内容にフォーカスするような話をしていく。「私なら絶対にB案を選びますね。価格、条件を考えてもB案がおススメです」
・相手が最後に迷っていたら、立ち上がって握手してしまえ!
交渉の場合は、最後の合意の手前まで来ていて相手が迷っていたら、もう言葉はいらない。立ち上がり、相手のそばに寄って、笑顔で握手してしまうことだ。
・ビジネス+αの関係性をつくる
おススメするのは、「ビジネス+α」の関係性。極度に親しくなるのは自然の成り行きだが、ちょっとした+αの関係なら、努力次第でさまざまな相手と築けるだろう。それには、雑談がいちばんいいというのが私の持論だ。仕事の話に詰まったとき、身近な話題や時事ネタなど、世間話をするシーンはたくさんある。とにかく、話題はつねに多い方がいい。
・雑談の達人を目指すなら、ネタは二種類用意しておこう。一つは、マニアックで自分ならではのネタ。この話ならだれにも負けないというものを趣味でも食事に関することでも、ひとつ持っておく。もう一つは、だれにでも合わせられる広く浅いネタ。
・世界を相手にする日本人が押さえておきたい三つのポイント
1 わからないことは「わからない」と言う。
ユダヤの格言に「道順を10回聞いた方が、一回道に迷うよりもましだ」というのがある。わからないことは、「わからない」という素直さが必要だ。
2 あらゆる意見に対して「聞く耳」を持つ。
相手の気持ちや立場、置かれている状況を知るところから始まる。
3 「思っているだけでは伝わらない」と知る。
想いは言葉にすること。
・交渉は、準備八割・本番二割。80対20の法則で成り立っているのだ。準備さえしっかりできていれば、自信をもって交渉に臨むことが可能になる。
・アメリカ人から学ぶ 「一気に主導権を握る」技術とは?
〜スマートで威圧感がある話し方で一気に主導権を握ると、優位なポジションを確立できて効果的だ。また反面教師だが、「相手に話す余地を与える必要性」だ。
・イタリア人から学ぶ 「場の雰囲気を盛り上げて成功する」技術とは?
〜笑顔のあいさつで第一印象をよくし、本番前の雑談でリラックスムードをつくるのが。、イタリア人のファーストステップ。
・スペイン人から学ぶ 「ワインと食事と会話で分かり合う」技術とは?
〜情報は人からもたらされる。リラックスしながらいっしょに食事をすれば、ビジネスの本音も聞けるし、交流ネットワークを広げることも出来る。人は人を呼び、食事の仲間は増えて、結果としてビジネスが広がるのだ。
・アラブ人から学ぶ 「気に入られて成功する」技術とは?
〜アラブ人には、好かれるだけで十分。気にいられさえすれば、そのアラブ人は自分のあらゆるコネや人脈を使って応援してくれる。その結果として成功する。
・韓国人から学ぶ 「まねをオリジナルにしてしまう」技術 とは?
〜韓国人は、コピーをしているという意識はいっさいもっていないし、オリジナルよりも「よいオリジナル」を作ったと自負しているのだ。そう心から信じきることは、いっそ素晴らしい!自信をもって説明するので説得力がある。
・インド人から学ぶ 「質問攻めで疲れさせ、承諾させてしまう」技術とは?
〜論理的質問をすれば、相手は論理的に答えなければいけなくなる。何かと「カン」や「気分」を優先する取引相手に、論理的質問をする作戦をとることもできる。相手を疲れさせ、妥協して交渉を終えるように仕向けるテクニックも、インド人から学べる。
この本のコミュニケーションスキルがあれば無敵だね。(^^♪おススメよ!